「VRChat、なんもわからんな…」
MetaQuest2を購入し、VRChatにはじめてログインして1時間。
その後ヘッドセットを外して呟いたのがこの一言だった。
VRChat、なんもわからん。
これが、私の第一印象だったのだ。
全てのことの発端は、MetaQuest2購入の1ヶ月前に遡る。
誕生日を2ヶ月前に控えた2022年の年初、私はふと思い立ち、妻に土下座をした。
「すみません!今年の誕生日、VR機器がほしいです!」
以前からずっと気になっていたVRの世界。
VR機器体験会に参加してみたり、ゲームセンターに併設されたVRアトラクションをやってみては、その世界の魅力に惹かれていった。
そんな折、PlayStation4でもVRができると聞いて、PSVRも購入した。
童心に帰って夢中でゲームを遊ぶ自分。
シューティングゲームや、レースゲームに没頭しては、疲れて動けなくなるまでその世界にはまりこんでいた。
でも、VR機器を外すたびに、現実の自分は「こんなものをずっと被ってゲームするなんて、実際はしんどくて無理。」と、自分をVRの世界から引き離そうとしていたのだった。
結局、最後はPSVRも手放すことになり、私は一度はまり込みかけたVRの世界から離れていくことになってしまったのだ。
その後、3年の月日が経つ。
3年という期間は、ITの世界を変化させるのに十分な期間だった。
VTuberが活動の世界を広げていき、Oculus社が当時のFacebook社に買収され、そして、今までのVR機器と比べると圧倒的に安価なデバイス「Quest 2」が登場した。
そうしたVR界隈の喧騒とは離れた場所で、コロナ禍が始まり、外出制限もかかることが多くなる現実世界を生きる私。
いち視聴者としてたまにVTuberの動画を見るだけで、自分がその中に入るなんて想像もしないまま人生を過ごしていた。
しかし、2022年1月。
その流れが、変わった。
とある日、めちゃくちゃ流行っていた某占い師さんの「星座別のメッセージ」を読んでいたのだが、その中で、私は強烈に気になるキーワードを見つけていた。
『「設備投資と初心」がカギ。』
ん?なんだこれは。
なんだかわからないけれど、これは自分に必要なことなのかもしれない。
とはいえ、何に設備投資をすればいいんだ。
そして、初心とは、何をどう初心を取り戻せばいいというのだろうか。
よくわからないが、そのキーワードがどうしても頭から離れない。
私は、自分にとっての「設備投資と初心」が何なのかを心のまで探ってみたところ、ふと「とあるもの」が思い浮かんだのである。
そう、「VR機器」Oculus Quest 2だ。
今の生活の中で、必需品というわけではない。
そして、別に生活が豊かで自由にお金が使えるわけではない。
こんな自分が「VR機器を買う」なんて、本当に必要なのか…。
自分の中で葛藤が生まれる。
でも、「設備投資と初心」という言葉が一番しっくり来るのは、自分にとってはVRの世界だ…。
ここで決心しないと、俺は一生飛び込まない。
よし、買おう。
だが、ここで慌てて買おうとするんじゃない。
俺も妻がいる一人の大人だ。
きちんと「買うための行動」をしよう。
こうして、もうすぐ38になる私は、妻に、《まるで子供が親に頼み込むかのような理由で》頭を下げることになった。
「すみません!今年の誕生日、VR機器がほしいです!」
あとがき
VRChatを始めて1ヶ月経ったところなので、今のリアルな感覚を残したいと思って書き始めてみたー!
もう少しだけ書いてみるかも。