江戸川乱歩賞受賞第一作。
 
「同調圧力」をテーマとするこちらの小説。
 
佐野広実  著
「誰かがこの町で」

 

 

 

 

 

「王様のブランチ」で

大反響を呼んだ小説らしいですね。

 

高級住宅街の恐ろしい秘密。

人もうらやむ瀟洒な住宅街。

その裏側は、忖度と同調圧力が渦巻いていた。

 

・・・というようなお話ガーン

 

この町ではよその誰から見ても

「おかしい」と思うようなことが

「当たり前」なんです。

町の権力者の決定事項が正しい、

従うのが当たり前だ、ということなんです。

 

未だにもてはやされる良妻賢母。

笑っちゃうけど、

ここでは防犯係が権力を握る・・・

とかね。

もちろん小説なので、

それはそれは極端なお話です目

 

が、ちょっと小説から離れて書きますが、

「同調圧力」について。

これって、そこに集団生活があるならば

現実にどこにでも起きうる問題。

トップに立つ人が権力をかざしていて

独自の行動を許さず、

集団の他のメンバーと同じ行動を

とるべきだと圧をかける。

皆がそれに従っていたら

あとから来た人も

“そんなものかなーー”から始まり、

 

“そんなもんだ”

“そうせねば!”

“それが当然!!”

 

・・となりますね。

 

子供たちの世界にもありますね。

子供ってまだまだ無知なので

自分との違いをすぐに「変だ」と言って

差別しがち。

そこは大人が教えてあげなければ

いけないことなのでしょうが、

 

いくら道徳教育をほどこしていても、

子ども自身がが抱えているストレスから

悪さをしたい、誰かを陥れたいなどと

精神的なものが絡んでくる思春期ともなれば、

そううまくはいかず。

多数になれば、同調圧力につながり

やがてイジメへと発展してしまいます。

 

あの恐ろしい(映画でしか知らないけど)

連合赤軍のリンチ殺人事件や、

最近のおかしな宗教団体も同じなんですかね。

 

社会全体で言えば

今の現状、マスクもそうかな。

外しちゃいけないっていう圧力がまだありますよね。

もちろん素直にコロナが怖くて

しているだけの方も

多くいらっしゃるでしょうけど。

 

ただ、だんだん日本人も個性を大事にし、

集団という枠を越えて

個人主義の人も増えてきたから、

同調圧力的なことは

昔に比べたら少なくなっているような

気がしますけど。

SNSのお陰で、

それは違う!という声をあげやすくなったってこともあるのかな?

 

いや、でもSNSでも

例えば誹謗中傷を誰か一人がし始めると

どんどんそれに乗っかって・・・ということは

多くありますね。

ある意味、一人の権力者というより

誰でも権力者になり得るのがネット社会。

コロナ真っ只中の自粛警察なんてのがそうかな。

これも進化型の同調圧力か~。

 

つきましてはワタクシですが。

実生活において同調圧力を感じると、

すっと身を引くようにしています。

交友変化の激しい女社会、

ママ友社会を生き抜いて来ておりますから、

曲者たちには近づかない技を

歳を経るたび着実に身につけてこられたのだと、

自負しておりますよ〜。

 

ただ、若い頃からそれができていたかというと

そうではなかったかもしれない。

流されていたかもしれない。

うわっ、この集団無理・・・

この空気感、圧~~アセアセっていうのは

全身が身震いしてしまうほど

感じ取れてはいたと思うのですが、

そういうものだ、ということで

我慢していたかもしれません。

 

でも今では

そんな可笑しなものに従うのは大嫌いです。

会社も同じ。

経営者ではありませんし、

多様性が認められないような息苦しい組織、

圧力ありの会社はすぐやめますパー

 

そういえば何かの転職サイトで知りましたが、

日本の今の若者は

欧米諸国と同様、

割と気軽に転職するそうですね。

昔は一度入社した会社で

終身雇用されるという雇用形態が

日本では一般的でしたが、

今や20代で入社した会社を

3年以内に3人に1人が退職する時代に

なっているんだとか。

 

いいことだー。

ビズリーチなどの転職サイトも充実しているし、

何かおかしい、自分には合わない、

などと思えば

どんどんやめたらいい。

条件の良い会社にどんどん転職すればいい。

がんばれー!若者びっくりマーク

 

ということで、話は随分それましたが

小説に戻りますと、

そんな「同調圧力」がテーマです…目

(転職は関係ありません汗うさぎ

 

という簡単な締めくくりでww