「このマスク、重い」
え?
学校から帰ってきてすぐの
息子の、
よくわからない言葉です
マスクが重いだなんて、
聞いたことがありません。
なんて返事をすれば良いのか、
どう聞き返せば良いのか、
非常に戸惑ってしまいました。
「どういうことかしら」
ぽけら~と、改まって聞き返してみると、
「重いから、
スポンジみたいなのがいい。」
本気で重いと言っているのか…
体育会系のくせに、
こんなものが重たいと、本気で▪▪▪
息子のマスクは、
インターネット販売開始
よーいどん!で
主人が勝ち取った戦利品の
クールタイプの布マスク。
色は白。
それになにより、
決して重たくはありません。
そもそも息子は
8月半ばまで不織布マスクをしていたら
口の回りがすごく荒れて、
ニキビだらけになってしまった為、
つい最近、主人の戦利品である
夏用の通気性抜群マスクを何枚か
譲ってあげたのでした。
息子が続けます。
「スポンジみたいな軽いやつで、
色は黒のやつがいい」
ん?何やら奥歯に物が挟まったような
言い方です。
え?黒がいいの
と聞き返すと、
「うん▪▪▪」
そう頷き息子は自分の部屋へ。
まぁ、私が使おうかな~と思っていた
黒のスポンジみたいなやつがあるから、
それをあげるか。。。
でもそれはクールタイプではないので、
暑いと思うけどなぁ…。
そう思いながらも
息子の部屋へそのマスクを届け、
これでいい?と聞くと、
「そうそう、それでいい」と、
ニコニコ受けとる息子。
そして私は部屋を出たのですが、
クールタイプではないけどいいのか
ということを聞くのを忘れていたので、
あのさ、それさぁ▪▪
と言いながら
息子の部屋のドアを再び開けて入ると、
すでに黒のマスクをつけ、
スマホで自撮りをしている息子が
そこにいた
「あごめんね」
別に悪いものを見たわけじゃないのに、
思わずパタンとドアを締め、
立ち去った母
思わず笑いがこみあげる。
ふふふ、
これは “ 重い “ のが嫌なんじゃないな。
何かあるな
何だろうね。
しかし、
重い、とか言っちゃってねぇ
「黒いのがほしいんだ」と
最初から
ハッキリ言えないものかしら
ね
fujiko でした