私(モテない)と、幼馴染のよっちゃん(モテない)は、小学生も高学年になると、低学年のオマセな後輩達を集めてエッチな単語勉強会を開いていた。我々は若手の育成にやり甲斐を感じていた。

もうひとつ、我々が夢中になった遊び。

それまでは、男子も女子も別々に遊んでいたのが、徐々に男女混成のグループを形成し、放課後各グループ決まった公園に集まって遊んだり、週末には映画館に出掛けたりしていた。

所謂「グループ交際」である。

その頃の私とよっちゃんにとって、女子と遊ぶ男子なんて軟弱の腰抜けだった。裏切り者だった。

我々はそんな裏切り者の男子とふしだらな女子に対して、グループの居場所を突き止めては、「ヒューヒューだよ!熱い熱い!」と言い放つ。という遊びに興じた。

因みに「ヒューヒューだよ!」にピンと来ないヤングな世代は、牧瀬里穂 二十歳の約束 で検索すると良い。

私とよっちゃんは、放課後になれば自転車に跨り、来る日も来る日も、グループ交際をひやかしていた。ヒューヒュー。

追いかけ回してはヒューヒュー。

女子にキレられてもヒューヒュー。

男子に殴られてもヒューヒュー。

ヒドイ時には、某夢の国まで尾行して、ヒューヒューだけを言いに行った。

私とよっちゃんのモテなさの原点はここら辺にある。

で、何でこんな話を思い出したかと言うと、先日の幕間に、共演者達と映画の話をしていた時。

「あれ、名前ど忘れ。なんだっけ?レミゼ出ててさ。ナイトミュージアムとか。あの、X-MENの。」

「ヒュー・ジャックマン。」

「それ!ヒュー・ジャックマン!」

なんて話をしてたから。