初春の松浦鉄道周遊録①河津桜とシロウオの街・佐々 | 風かおる 鉄の路

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主に私が乗車した乗り物関連(鉄道中心)、その他気になったことを綴っていきます。稀にお絵かき。

松浦鉄道西九州線。

旧・JR九州松浦線を引き継いだ第三セクター路線で、佐世保~伊万里~有田間全93.8kmの区間を走るローカル線です。

普通鉄道としては最西端となるたびら平戸口駅があることとしても知られています。
 

そんな松浦鉄道西九州線に今回全線乗車してきました。

さっそくその様子をご紹介します。

 

まずは博多駅からみどり3号で佐世保へ。

 

ハウステンボスとの併結編成です。

 

佐世保線では2022年の西九州新幹線開業に向けて着々と複線化工事が進んでいました。

 

一部ではすでにレールが敷かれています。

下り列車があっちを走るのもそう先のことではないですね。

 

武雄温泉駅の手前から西九州新幹線の線路と並走。

少しだけ駅より東に伸びているんですね…

 

武雄温泉に到着。

新幹線側のホームはまだ壁に覆われてその様子を伺うことができません。

 

武雄温泉駅より先ではすでに架線も張られていて、現役の線路のように見えます。

 

しばらく並走した後、西九州新幹線の線路は遠くへ去っていきました。

 

列車は有田に到着。

ここが松浦鉄道西九州線の起点駅ですが、今回は先に佐世保へ向かいます。

 

YC1系がたくさん止まっている早岐でハウステンボス号と分かれ、進行方向が変わります。

 

佐世保に到着。

 

駅名標と一緒に。

 

ところで…高架ホーム5・6番のりばがなぜか人っ子一人いません。

 

そのわけは…現在閉鎖されているから。

 

2020年8月8日よりこのホームを発着する定期列車が消滅したため、閉鎖されているようです。

なお、或る列車やななつ星といった団体臨時列車は引き続きこのホームを使用するとか。

 

松浦鉄道ホームへやってきました。

駅名標がなんとなくJR九州っぽいのが面白いです。

 

ちょうど佐世保止まりの列車が入ってきました。

松浦鉄道MR-600形。松浦鉄道の主力車両で全21両が投入されています。

 

松浦鉄道の鉄道むすめ、「西浦ありさ」のヘッドマークが取り付けられていました。

 

乗車するのはこっちの佐々行き。これもMR-600形です。

 

車内はロングシートと1+2列の転換式クロスシートが配置されています。

 

特徴的なのが運賃箱に付属しているnimoca車載器。

松浦鉄道は全線でnimocaを始めとする交通系ICカードが利用可能なのです。

もちろんnimocaポイントが貯まります。

JR九州の佐世保線が全線ICカード非対応なのとは大違いです…

 

発車時刻になりました。

列車はゆっくりと発車していきます。

 

まずはお隣の佐世保中央に停車。

こことその次の中佐世保との間は200mしかなく、筑豊電鉄黒崎駅前~西黒崎間と並んで鉄道線では日本で一番短い駅間です。

 

あっという間に到着してしまいました。

 

そのお隣、北佐世保は列車行き違いが可能な駅。

1935年~1943年までは佐世保線の終点はここだったとか。

 

沿線の名物が描かれたラッピング車両と行き違いを行いました。

 

 

しばらく行って左石に停車。

1967年に水害の影響で廃止となった柚木線はここが起点駅でした。

国鉄時代の駅舎が残っており、無人駅ですが、駅舎内にはたこ焼き屋とカフェがあるとか…

いつか行ってみたいですが、今日は先に進みます。

 

なにやら面白い駅名標の駅に到着しました。

ここは大学駅。長崎県立大学佐世保校の最寄り駅ということでこの名が付いたようです。

 

その駅名から縁起駅として扱われ、特に今福駅(松浦市)から大学駅までの切符が人気を集めているようです。

 

列車はさらに進み、真申に到着。

ここで松浦鉄道1両だけの異端車、MR-400形(MR-401)と行き違いました。

 

真申を過ぎてしばらく、左手に鮮やかなビンク色の花をつけた木々が…

 

そして右側にたくさんの車両が止まっているのが見えたところで、この列車の終点・佐々に到着です。

 

ここで下車します。

 

佐世保から来た列車のうち約半数はここで折り返しとなり、たびら平戸口方面への直通列車は殆どの時間帯で1時間に1本のみ。

 

佐々駅は木造ログハウス風の2階建て。松浦鉄道で7つしかない有人駅の一つです。

近くに松浦鉄道の車両を一手に管理する佐々車両基地があります。

1971年までは臼ノ浦線が分岐していたとか…

 

駅を出てふと横をみると面白いものが。

何やら廃車体みたいなのですが…

 

なぜに「ひかり 博多」?

調べてみると、この廃車体はMR-301のもので、踏切事故で大破した後車体を新製した際、旧車体を職員更衣室に転用したものだそうです。

ただ、ひかり幕が取り付けられた経緯はわからず…謎ですね。

 

せっかくなので駅周辺を散策してみます。

 

駅の近くの佐々川沿いには2月下旬に早咲きの河津桜が見頃になるということで…見に行ってみました(旅行日:2月24日)。

 

鮮やかなピンク色の花が咲き誇っています。

 

しばらく土手を歩いて河津桜を楽しみます。

 

 

菜の花の黄色と河津桜のピンクの組み合わせがきれいです。

 

 

川のほうを眺めると何やら網のようなものが設置されています。

これは佐々川名物のシロウオ漁に使う漁具。

シロウオといえば福岡市の室見川で穫れるものが有名ですが、ここ佐々川でも河津桜と並んで早春の風物詩になっているとか。

シロウオ…一度も食べたことありません。

踊り食いが有名だそうですが、食べる機会はあるのでしょうか…

 

 

駅に戻る途中、佐々車両基地の前を通るとレトロ車両のMR-501がいました。

通常の運用の他、団体列車に優先的に充当されるようです。

 

佐々駅に戻ってきました。

次回はさらに西を目指します。

 

 

★乗車データ

4003M 特急みどり3号 佐世保行き 博多(8:35)③→佐世保(10:26) 783系 CM15編成
(博多→早岐間 6003H 特急ハウステンボス3号 CM22編成併結)

松浦鉄道西九州線 134D 普通 佐々行き 佐世保(10:52)→佐々(11:37) MR-613

 

※2021年2月24日乗車

 

 

次回