よくよく考えたら、例の事件よりも前から状況は変化していた。
私が気づかなかっただけ。
気づかないフリをしていただけ。
そんな人間だと思いたく無かったから。
自身の見る目の無さを認めたく無かったから。
すぐ後に起こった事件に忙殺され、そちらに集中して、現実から目を背けた。
結果としては、最悪の結果と言える。
私が嫌な思いをするのは仕方ない、当事者が嫌な思いをするのも仕方ない、ある意味で自業自得だろう。
ただ、無関係では無いものの、当事者というには余りにも遠い位置にいた人を巻き込んだ。
しかも、多分、一番被害を受けたのがその人だったと思う。
自身に状況を反転させる程の影響力があったとは思わない、私も巻き込まれた人間の一人で、当事者では無い。
しかし、私は当事者とほぼ同レベルの動きをしてしまい、それがあの人に少なからず悪影響を与えたことは確かだ。
恨み節の噂を聞き、距離を置いた。
罪悪感が消えず、自己満足のお詫びを申し出た。
当然、反応は厳しかった。
でも、ある程度正直に、敵意、悪意をぶつけてくれて、最後は許してくれた。
当事者とは最後まで険悪なままで、憎悪と悪意だけが溢れた黒歴史としか言えない悪夢の1年だったけど、最後にあの人のおかげで、救われた気がした。
暗黒の闇に射し込んだ一筋の光明、何も出来ない無才で非力の身だけど、少しでもあの人の役に立てるよう、少しでも恩返しができるよう、努めたいと思う。
なぜ、あの時に、冷静に動けなかったのか、あの時の自身の行動には後悔だけが募る。
己の愚かさを噛み締めて、今できることをやるしかない、、、