会社の後輩の若い子が 自分の彼氏が自分より若く見える という話をしていた

私は 窓に目をやり 目を細めて 昔を思い出す

 

はい 実は私も 童顔だったのです

周りにその話をしても 今では誰も信じないだろう

 

タバコを吸っていると 警察官から 年齢を聞かれ

お酒を買おうとすると 店員から 年齢を聞かれ

その頃 髪を伸ばしていた私は

通りすがりの知らないおばちゃんから

「なんやぁー 女の子かと 思ったわぁー」

と 急に言われたり などなど 

 

しかし が しかしである

結婚してから ブクブクと太り 昔の面影もなくなってきた

今となっては 子供からも 「見た目 60代やん?」 と言われるほど

うそやろ? と子供のジョークと思っていた

 

が しかし 先日こんなことがあった

駐車場に車を止めて スーパーの入り口に歩いている時のこと

小さい子供を抱っこしてスーパーから出てくるお母さんがいた

 

親子が近づくにつれ 子供が私に指さして何か言っている

ん? 知り合いかな?

更に近づくにつれ 子供の声が徐々に聞こえてくる

顔をみる いや 知り合いではなさそうだ

母親が私をみる すぐに目をそらされる

子供は私に指をさしたまま まだ何かを言っている

 

すれ違う距離に達した時 私は子供見て にっこり優しく笑った

その時 子供の声がはっきりと聞こえた

「じぃーじぃ じぃーじぃ」

 

うそやろ!! 

秒で 私の顔から笑顔はなくなった

 

あんなに童顔だったのに こんなに早く老顔になるとは

子供からの 「見た目 60代やん?」の言葉 

ジョークではなかったようだ

今 電車に乗ったら 席を譲られるのかもしれない