不動産屋であり中小企業診断士。そして、借金、多重債務問題、競売、任意売却。再生のプロフェッショナル(ホームページ⇒有限会社大野不動産コンサルタント事務所) のブログ部屋へようこそ!日々の思いついた事を、ブログにしています。今日はこんな話・・・
債務者が腹をくくって、「何でも持っていけ!!!でも、なにも無いからな!!!」と言われた場合に、どうしたらいいのでしょうか。
債務者に財産がなにも無い状態でしたら、残念ながら、債務者が支払う意思を見せて「財産を持って行ってくれ」と言っても、または、債務者と裁判で勝訴判決をもらい、執行手続きを取っても債権回収は無理でしょう。
「無い者からは取れない」これが債権回収の大原則です。その上に債務者に腹をくくられたら、益々債権回収は難しくなるでしょう。
話は変わりますが、私がクレサラ相談員のころ、債権者と逆の立場の債務者からの相談を多く受けて参りました。
債権者からの催促がたびたびあるので、精神的に参ってしまい、その上に怖くて仕方がないといいます。債務者の方には、「無いものが一番強い」ので心配することはないですよ。
債権者でも闇金などの反社会的集団以外は、法律を守って回収を図りますので心配しないでくださいとお話ししていました。債務者の方々は、私の言葉を信じて債権者と対応していくうちに慣れてしまい、話し合いもできるようになります。こうなったら債権者はお手上げです。
その理由は、債権回収のプロであるサービサーでさえ、いかなる方法の債権回収を図っても、「無い者からは取れない」という債権回収の大原則を身をもって体験しているからです。
では、債権者の立場に立って、どうしたら債権回収が出来るかを少し考えてみましょう。仕事柄、債権回収会社(サービサー)の方々とも懇談会を設けることがあります。サービサーに回ってくる債権は、バルク債権と言って、金融取引において、回収可能性や売却可能性が低いなど採算性の低い債権や不動産を言います。
そのような債権も、サービサーはお金にしないと商売が成り立いません。そのために、サービサーの債権回収の担当は、債務者に対して、脅したり賺したりしながら回収を図っています。内部秘密なので詳しくは聞けませんでしたが、第3者から回収を図るやり方を取っているようですが、やはり「無い者からは取れない」これは債権回収の揺るぎない大原則だと言っています。
また、相手が「無い」と言ったからといつて、本当に「無い」とは限らないので、債務者が払ってくれない貸金や売掛金の回収不能の理由や、相手が支払いを渋る訳を聞き出すことから、債権回収はスタートするのだと認識することです。
相手の言い分を正しいものと鵜呑みにしていては、債務者の隠れた財産を見逃してしまいます。債権回収は債権の遅延が始まった時からスタートすると思ってください。
今日はこんなブログでした。
では、では。