最近なかなか忙しいです。

5月27日に4年生の授業が終了してひと段落。
授業が減って少しはのんびりできるかなと思っていたのですが、卒業を前にして4年生からいろいろ聞けました。

その中でちょっと捨て置けないと思ったのが、学生たちの最大の目標である1級試験のために学校がなんの対策もしてくれないということでした。
中国でも就職難は深刻化し、卒業を目前にしながら仕事が見つからない学生は決して少なくありません。資格取得は以前に増して重要になっています。

私も4年生を担当していたわけですが、学年開始時点で学生間に雲泥の差が既にできてしまっていたこと、教室の環境が劣悪で、黒板さえなかったこと、教材が間違いだらけでとても使用に耐えるものではなかったことなとがあり、しばらく打つ手を決めかねて時機を逸してしまった反省があります。
また、メインで担当している2年生ほどはどうしても時間がまわせなかったという状況もあるのですが、それはやはり自分の怠慢にすぎなかったのではないかと思っています。

9日に4年生たちの卒業記念撮影に参加できたのですが、何人もの学生が、「2年生か3年生のときにもし先生に習っていたら絶対1級に合格できたのに」と言われました。ベストを尽くせなかったというのにこう言ってもらえるのは嬉しい以上に済まない気持ちの方が強かったです。

そういったこともあり、私は無償で2年生に2級対策講座をすることにしました。初めは週1回の予定だったのですが、学生が2回にしてほしいと要望があったので応じることにしました。
日本語能力検定試験は前回、去年の12月から傾向が変わり、過去問の練習だけでは不十分になりました。新問題については市販の問題集を参考にするしかありません。ですが、その間違いの多いこと多いこと。問題の研究をしていると自然と毎日睡眠時間が5時間程度になってしまいます。

実際に講座を始めてみると、問題なく合格できるだろうと思っていた学生も意外に苦戦しているようでした。放っておいたらどうなっていたことか。これだけでも始めた意義はありました。

テストは7月4日なので、それまではしっかり結果の出せる講座にできるよう気を抜かずに頑張っていこうと思っています。

でも、なかには「誰がテスト受けんだヨ!!」と言いたくなるのんびり屋さんもいます。ま、本当はそれが健全なんでしょうね。
最近何だか沖ノ鳥島が大人気ですね。
中国政府が島ではなく岩だと主張しているようです。
この主張は今回が初めてではないので、実際どんなものだろうと思い調べてみました。
島とは何かという国際法の定義については
「海洋法に関する国際連合条約」第121条で定められています。
ここでとんでもない読み違いをしている方もいるので全文を掲載いたします。

第百二十一条 島の制度
1.島とは、自然に形成された陸地であって、
水に囲まれ、高潮時においても水面上にあるものをいう。
2.3に定める場合を除くほか、島の領海、接続水域、排他的経済水域及び大陸棚は、
他の領土に適用されるこの条約の規定に従って決定される。
3.人間の居住又は独自の経済的生活を維持することのできない岩は、排他的経済水域又は大陸棚を有しない。

第1項では島の定義を定めています。文法的に見てみると、
「島とは、( 条件 )をいう。」
という構造で、沖ノ鳥島はこの条件を完全に満たしています。
大切なことは、もし私が
「これが島!? ちっちぇー!! ほとんど水から顔出してないじゃん、おかしいって。」
と言っても国際法の定義では島なのです。

第3項をやはり文法的に見てみると、
「(修飾句:人間の~できない)岩は、排他的経済水域又は大陸棚を有しない。」
となります。この文の修飾句は明確で、「美しい日本の私」のように、解釈が分かれる余地がありません。
この文をさらにかみくだくと、「岩じゃだめだかんね!!」という意味になります。
もちろん、沖ノ鳥島は島ですから領海や排他的経済水域を有することになります。

 ところが、マスコミや一部の方はこの第3項をどういうわけか「岩の定義」と解釈し、
沖ノ鳥島は「経済的生活を維持」できていないので岩であり、中国の言い分ももっともだとする考えを広めています。
もし仮に第3項が岩の定義であるなら、第1項と同じように、
「岩とは、~をいう。」と書いた方が誤解を防げて文としても自然です。
調べてみると、私よりも先にこの点を指摘した方が複数いらっしゃったのですが、指摘された側は回答を避けています。
どうも嫌な臭いがしますね。
 かく言う私も島と認められるためには何らかの経済活動をしていなければならないと思い込んでいたのですが、この文章を素直に読む限りでは住民や経済活動は関係ありません。
ですが、これからもこの島を日本領として守ってゆくならば有効に活用してその存在意義を内外に周知されることは必要ですし、
社会に影響を大きな与えるメディアなどの誤りはしっかり正していかなければなりません。

 ところで、どうして中国政府はあのような主張をするのでしょうか。
翻訳の間でニュアンスに差が生じているのではないかと思い中国語訳と英文とを調べてみました。
すると、英文と中国語訳と日本語訳との間に意味の差はなく、翻訳の差で誤解が生まれたとは考えられないことが分かりました。
つまり、残念なことに中国政府は国際法上合法であることを知りながらわざわざ難癖をつけてきているのです。
 このような無茶なことをされるのは日本政府の対応の拙さもありますが、私は言葉単位でも立場を一層不利にしていると考えています。
日本人は「お互い様」「喧嘩両成敗」などの言葉が示すように、何かあると自分にも非を求める習慣があります。
これは他人との無用な争いを避ける先人の知恵でもありますし、日本人の美徳でもあります。
とはいうものの、その美徳がどこでもだれにでも通用すると考えるのはエゴです。
対外的にははっきりと自己主張をしなければ逆に無用の争いを引き起こしてしまう場合もあります。

日本では何か起きるとすぐに「〇〇問題」と命名してしまうきらいがあります。
明らかに自分側に理があるときに「沖ノ鳥島問題」と言ってしまっては、あたかも相手側にも同様に理があり、お互いに譲歩しつつ解決の道を探ってゆかなければならない問題であるかのように受け止められてしまいます。
中国政府は国益のためなら多少の無理があってもちゃっかり単語レベルで意思表示や印象操作を行い(沖ノ鳥島は「冲鸟礁」と表記されています)、
国益に反するものは有無を言わさずきっぱりと否定しています。
ここは日本はある程度見習ってもいいのではないでしょうか。

本当の意味での平和と友好のため、日本政府は勇気を持って理非をはっきりさせ、「沖ノ鳥島の主権侵害」と中国政府に明確な意思表示をする必要がありますし、私たちも根拠に基づいた主張を堂々としてゆくべきです。


(参考英文)
Article 121. Regime of islands

 1. An island is a naturally formed area of land, surrounded by water, which is above water at high tide.
 2. Except as provided for in paragraph 3, the territorial sea, the contiguous zone, the exclusive economic zone and the continental shelf of an island are determined in accordance with the provisions of this Convention applicable to other land territory.
 3. Rocks which cannot sustain human habitation or economic life of their own shall have no exclusive economic zone or continental shelf.

(参考中国語訳)
第一二一条 岛屿制度
 1. 岛屿是四面环水并在高潮时高于水面的自然形成的陆地区域。
 2. 除第3款另有规定外,岛屿的领海、毗连区、专属经济区和大陆架应按照本公约适用于其他陆地领土的规定加以确定。
 3. 不能维持人类居住或其本身的经济生活的岩礁,不应有专属经济区或大陆架

 朱雀・白虎・青龍・玄武。中国渡来のこれら聖獣たちは古くは奈良の高松塚古墳に描かれていますし、(私にとって)近くはSaga「幽々白書」、「るろうに剣心」をはじめとするゲームや漫画にもしばしば取り上げられており、ご存じの方も多いかと思います。中国ではこれら4匹の聖獣は「四神」と呼ばれています。


 ある日、吉林市の地図を眺めていると、南の松花湖のそばに朱雀山という山を見つけました。町の東の龍潭山は『地球の歩き方』に載っているだけあって内外に広く知られています。……あれ?南の朱雀ってことは、東は、青龍か。ってことは白虎と玄武もあるはず。再び地図を眺めてみると、あまり北とは言えない場所の砲台山の別名が「玄天嶺」で、西の小白山の別名が「白虎山」でした。


 現在こそ玄天嶺は市街地に囲まれていますが、かつて町が小さかった頃には北に位置しており、今日町の中を蛇行する松花江も昔は町の南を流れていました。東西南北に四神を配し、南に面して川が流れている、このようなよい風水の条件を満たしている町は他にはなかなか見当たりません。


 この話を学生にすると、「え!? 先生自分で気がついたの!? スゲー!! っつーか四神ってなに?」「……〇〇さんは20年以上ここに住んでるんだよね。」


 それなら折角だし登ってみようか、ということで時間を見つけて登ってみることにしました。7月には離れることになるのですが、最近ようやくこの町の魅力が少し分かってきました。