天使は絶望していた。

話しかけても、

もう、今の人々には届かない。

 

ドイツ人映画監督 ビィムベンダース

映画『ベルリン天使のうた』

のシーン。

 

 

ドキュメンタリーのように淡々と

展開してゆく彼の映画は

日本人 映画監督 小津安二郎の 

影響を受けたらしい。

 

モノクロの画像が印象的。

 

現代ドイツのベルリンで、

悩みをかかえた人々を救おうとする天使。

 

姿は普通の中年男性。

 

彼の姿は人間には見えない、

声も聞こえない、

死にゆく人を救えない状況が

しばらく続き

 

映画は彼が人間に変わるという

展開に進む。

 

 

ブランデンブルク門の上で、

ひとり

たたずむ姿が印象的。

 

いくつかの作品を経て、

日本が舞台の映画が完成。

 

内容はひとりの日本人中年男性

の生活を淡々と映し出す映画。

 

レビューを見たが、

なんとなく想像してしまう。

 

実はまだ見ていない。

 

もし、場末の店に

無口な中年男がいたら、

かつての天使かもしれない。

 

そっとしておいてください。