【オシッコ坊やウニ最期の気遣い】
その猫の名前はウニ、北海道豊浦町の漁港で生まれて室蘭に連れて来ました。
豊浦に残った母親の名前はホタテで、妹の名前はイクラです。
同い年で室蘭生まれの黒猫ジジと一緒に室蘭の家に住んでいます。
オジさんはウニだけ可愛がれば良いのにジジも可愛がるのでウニは焼きもちを妬いて家中オシッコをしました。
玄関・台所・寝室・居間・マッサージチェアと至る所にオシッコするのでオジさんは毎日洗濯と掃除で大変だと言ってました。
これはオジさんへの愛情表現なんだけど気が付かず、またもや黒猫ジジも可愛がるのでウニのオシッコ坊やは治りません。
ウニがオシッコするとオジさんは「あ~!またやった!!」と大騒ぎするので猫たちは面白いのでした。
茶トラ猫でオシッコ坊やのウニ14才が今年4月に天国へ旅立ちました。
突然不調が始まり、伊達市の動物病院に通い点滴を打ちましたが2ヵ月の療養後、あっという間に亡くなりました。
先生が痛みの無い最期を治療方針としてくれました。
食欲が無くなり、亡くなる1ヶ月前からほとんど食べずどんどん痩せました。生まれ故郷の豊浦漁港を思い出したのか、亡くなる一週間前にホタテ貝柱2個の刺身をペロリと食べてくれて嬉しかったです。
オジさんの腕の中で息を引き取り、5分程してシートに降ろしたら、シャ~っとオシッコを流しました。
最期はオジさんをオシッコで汚さないように気を使った猫なのでした。
成仏するように立派な戒名『猫雲丹愛帆立院居士』を皆でつけました。
オジさんのお父さんの戒名『清岳昌栄居士』よりも位が上で猫らしく天国へ行きました。
動物火葬場でラジカセから流れる般若心経のなか家族全員の焼香で荼毘に付し、今は窓辺の祭壇の骨壺で安らかに眠っています。