正安寺悠造 自主公演
舞台『バイ・バイ・メメント』終演しました。
ご来場いただいた皆様、本当にありがとうございました。何から書けばいいかわからないほど、色んな方々へ、色んな想いがあります。とはいえ公演打ち上げもまだ出来ていなかったり、クラウドファウンディングで応援してくださっている皆さんへのリターン発信・発送もこれからなので、どう締め括って良いかわからないままです。
ということで、少しずつ振り返っていきながら、まだまだ余韻を楽しんでいただければと思います。まずはリクエストが多かった、BGM使用楽曲と、ダンス使用楽曲・振付師から紹介していきたいと思います。使用BGMはとても多いため代表的なもののみご紹介します。
今作はこれまでの集大成的な舞台にしたいという思いから、ダンス曲以外は過去に使用したことがある曲のみを使いました。自分が作ってきたシーンを全く違うシーンで塗り替えてみたかったことと、音楽のチカラで過去作「Welcome to A•BABE」や「THE MICHELANGELO」からの流れを繋げたかったからです。この作品は『バイ・バイ・メメント』以外にも沢山の人が携わっています。
Vaundy - 泣き地蔵
我々が「M0(エムゼロ)」と呼ぶ、本編開演前に流す曲はこの曲以外ないだろうと使用。この作品はキースを中心とし、ホグ、タンク、ハンスの物語のようで、根本は労働者たちが生き切った物語なのです。この作品に生きる、ただずっと全員で笑っていたかった愚か者たちのための鼓舞曲。この曲が流れてから、舞台袖で言ってたのは「お客さんが待ってる!楽しませるよ!」でした。
鞴座 - 聖なる夜の記憶
この曲は上記2作品の冒頭に流れている楽曲です。キャストが役に入る前に過去作を物語るシーンで、その過去を彩るにはこの楽曲しか考えられなかったです。最初にこの曲を使った際、「聖なる夜」を"ミケランジェロが子供たちに出会う物語の始まり"という意味で選びました。彼女は聖母となり子供たちを分け隔てなく迎え入れて育てる存在になる物語の始まり。ミケランジェロが言う「さて、物語の始まりです」というセリフはこの選曲から生まれました。
fox capture plan - 不思議な共同生活
キースとハンスが久しぶりに出会っちゃうシーンと、労働者たちが自分たちの寝床でホグと話すシーンで使用しています。キースとハンス、労働者たちとホグ、血のつながりは無い双方が繋がっていないようで繋がっている不思議な運命を、少し可愛らしく滑稽に映したくて選んだ曲です。
坂東祐大 - かごめのお気に入り
もうお分かりでしょうが、テレビドラマプロデューサーの佐野亜裕美が担当した坂元裕二作のドラマが好きなんです。演劇のルーツで言うと会話劇出身の僕は、エンタメ性が濃い自作の中にも会話のみで展開するシーンを作ります。そんなシーンにこそ、これらの楽曲を使わせていただきました。
baobab +haruka nakamura - TRAD
この楽曲は、キースがミケランジェロが働く店に初めて来た時に流れていた曲なんです。内戦で疲弊していた彼を、ミケランジェロの母親的な存在ジョバンニが水を与える。その恩からこの物語は始まる。メメントではホグとの出会いにより、そんなキースの存在を思い出すタンク(ミケランジェロ)の背景にはこの曲を。ここから逆夢へのブリッジも音響さんに細かくリクエストを伝え形にしてもらいました。流れとしてはメメントの中で最も好きな楽曲構成です。
haruka nakamura - 流れゆく季節
「THE MICHELANGELO」にてジョバンニが子供たちの故郷を守り、旅立ってしまう際に流れる曲。その際にイントロのみを使用していたんですが、メメントにてハンスがホグとタンクの動きを止めて幻想を見せる時に流す「音楽!」にも使用。この作品の中にはジョバンニは出てきません。しかし、楽曲の中で息をさせたかったのです。またこの曲は自作3本を上演した「I still...」という公演の中の1作『まだ見えぬ、四月一日』という作品のM0にも使用。イントロの続きから使用し、神となった子、ハンスの原型もなったカンノコが風となって走る姿をイメージして選曲。
清野研太郎 - ビャクレンのうた
メメントの序章となる作品で、自分たちの思い込みで離れ離れになった子供たちが未練と執着により再び集結する際に流した楽曲を使用。メメントで労働者たちが未練と執着の力により、あの世に行く前に戻って来てキースの決断を助けるシーンに繋げています。ビャクレン(白蓮)は、純粋・高潔・気高さの意味を持つ花。嫉妬も欲望も憧れも承認欲求も他愛も、全てを認めた労働者(血のつながりのない子供たち)の気高さを象徴した曲に相応しいと思います。
坂本龍一 - forgiveness
この楽曲もメメントの序章となる2本の過去作にて、親が我が子に愛を伝えるシーンで使用しています。そしてどちらも、愛しているの返答の後に別れがやって来ます。死は必ずやって来るが、互いを許した存在においては永遠が生まれる。その証となるシーンにこの曲を使いたかった。「許し」と題されたこの曲は、親の不器用さと子の素直さが活きるとても印象深いものとなりました。僕から、ずっと聴いてきた坂本龍一さんへ。
銀杏BOYZ - 夜王子と月の姫
カーテンコール曲。大阪で去る前に主演した作品で使用していた曲、東京で劇団のような存在ができた時に使用した曲、開設した表現塾で創った渾身の作品で使用した曲。自分の節目の最後に流すなら、バトンを繋いできたこの曲だろうと。スターパインズカフェで聴くこの曲は最高でした。作品が終わって照明がついた時の光景も、最高でした。この曲を背に戦ってきた皆んなの姿も見えました。背負えて良かった。繋いできて良かったと思えました。
次回は、ダンス曲のセットリストと振付について書きたいと思います。少しずつ。














