ねずみのすもう ＠民話
貧しい暮らしの
おじいさんとおばあさん
ある日
おじいさんが
たき木ひろいの途中
大きなねずみと
小さなねずみの
すもうの稽古を
のぞき見る
小さいねずみはうちの
大きいねずみは長者さんちの
なんども小さいのが投げ出されての
おばあさんに話すと
かわいそうだからと
餅をこしらえて
棚にそなえてあげることに
その晩
小ねずみはよろこんで
ぜんぶたいらげて
次の日
おじいさんが見たのは
互角の勝負
大ねずみが感心して
小ねずみが餅のことを話すと
大ねずみも食べたいと申す
おばあさんに話すと
正月の分がなくなっても
用意してあげる
晩に
大ねずみは
大きな袋を背負って
やってきて
小ねずみと
おいしいお餅を
たらふく食べて
なんとまあ
おばあさんは
二ひきに赤いまわしまで
作ってやった
朝には
棚にたくさんのお金がはいった
袋がおかれておった
小ねずみが
うちは貧しいから
お金があったら
食べられると話していた
おじいさんとおばあさんは
しあわせな正月をむかえられた
なんとうるわしい
みごとな四つ相撲
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