『昭和侠客伝』(1963）

監督：石井輝夫　主演：鶴田浩二

東映チャンネル

2022年7月録画

評価

　★★★★★

オレ流寸評

◆石井輝夫監督による唯一の任侠モノ。ウィキペデアによると石井監督はヤクザ映画が嫌いらしい。

◆同年鶴田浩二主演による大ヒット作「人生劇場飛車角」に次ぐ、任侠映画黎明期の作品である。他の任侠モノとは一線を画し、涙、笑い、色恋ありの「石井イズム」溢れる娯楽佳作となっており「石井信奉者」の私としては堪らん作品である。

◆石井監督オリジナル脚本であり、各シーンで鶴田の放つ自虐的で人情味あふれるセリフが堪らん…。

◆任侠モノにおいては時代劇のお姫様「丘さとみ」が出演する超希少作である。ちなみに役柄はお姫様ではなく、かつ丼屋の女中。セリフも多く、三田佳子、坂本スミ子との絡みも見逃せない。

（全盛期の丘さとみ、いったい何なんだこの可愛さは！！）

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◆私的には、ラストシーンが圧巻。決して格好よくないのだ。よく大俳優鶴田がこのような「アメリカンニューシネマ的」画を許諾したと思う。石井も鶴田も時代を先行しているのだ。

◆キャスティングについて（wikipediaより抜粋）

嵐寛寿郎が石井作品に久しぶりに出演し、これが『網走番外地』での名演に繋がる。大木実は東映2本目で以降、東映仁侠路線の主力俳優の一人となる。歌手・坂本スミ子は映画出演2本目。平幹二朗のヤクザ映画出演は本作と『人生劇場　続飛車角』の2本だけで、これからヤクザ映画が増えそうだったので、あまり好きになれず、本作の後、もうヤクザ映画は出ないと決めたと話している。

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昭和侠客伝
監督	石井輝男
脚本	石井輝男
出演者	鶴田浩二嵐寛寿郎三田佳子梅宮辰夫平幹二朗丘さとみ坂本スミ子芦屋雁之助
撮影	山沢義一良
製作会社	東映東京撮影所
配給	東映
公開	1963年10月5日
上映時間	91分
製作国	日本
言語	日本語

スタッフ[編集]

企画：関政次郎
監督:石井輝男
脚本:石井輝男
撮影：山沢義一良
美術：藤田博
照明：桑名史郎
音楽：菊池俊輔
録音：広上益弘
編集：鈴木寛

キャスト[編集]

重宗:鶴田浩二
桜千之助:嵐寛寿郎
池上:三井弘次
大月:関山耕司
深見:内田良平
雄三:亀石征一郎
隆:室田日出男
良子:三田佳子
勝男:梅宮辰夫
譲次:待田京介
サブ:岡本四郎
チャリンコの信坊:岡部正純
ハイダシの吉:潮健児
土井:平幹二朗
常:大木実
辰:山本麟一
六造:八名信夫
岡田:三重街恒二
雪子:丘さとみ
梨江:坂本スミ子
清造:神田隆
夢子:木村俊恵
宮地:芦屋雁之助

『昭和侠客伝』(1963） 監督：石井輝夫 主演：鶴田浩二

『昭和侠客伝』(1963）監督：石井輝夫　主演：鶴田浩二