Pecoの「The world is sometimes beautiful」

Pecoの「The world is sometimes beautiful」

世界ってときどき美しいね。

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フィンランド航空機の旅は、かなり心身ともに厳しいものだった。何が1番キツいかって、そりゃあ腰と足。エコノミークラス症候群ってこーやってなるんだろうなーと、肌身を持って体験することができた。


しかし、それに負けじと空からの景色は格別だった。
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飛行機なんつー、高所恐怖症の俺にとっちゃ地雷みたいな乗り物に乗ったのは、高校2年の時に行った沖縄修学旅行以来のことだったから、かなり震えた。いろんな意味で。


憧れの地、ロンドンまでの旅路は素直さに欠けていて、途中フィンランドでの乗り換えが余儀なくされていた。しかし、直行便なんて金のかかるものには乗れない俺にとっちゃ、それくらい対したものじゃないと思っていた。フィンランドに着くまでは。




まず、出国手続きでフィンランド人からの手荒な身体検査を受け、その時点で俺は外国からの熱い洗礼にひれ伏した。正直、すっげービビりまくった。

検査と言うより、もはや体全てを殴られた感じだった。フィンランド、怖い。


だけど、久しぶりに見る雪に、俺のテンションは受動的に高められた。
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ここまでかれこれ10時間は飛行機の中に閉じ込められていて、ようやくあと数時間でロンドンに着くと思うと、それだけで俺の眠気はどこかに吹っ飛んでいた。


フィンランド発ロンドン行の機内は、予想通りイギリス人で埋めつくされていた。日本人は、もはや数える程度。俺は遂に異国へ赴いたんだ、という事実を受け入れ始めていた。



数時間のフライトを経て、俺はようやく目的地であるロンドンのヒースロー空港に到着した。


こ、ここか、ロンドン。

あ、雨か。笑

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ロンドンは常に雨季にあたる都市。雨が降るのは想定の範囲内であった。

が、長時間のフライトでくたびれきっていたこの体に、ロンドン特有の雨と湿気はさすがに応えた。
すでに俺の体は満身創痍に近かった。


しかし、ここでもすかさず外国からの洗礼を俺は浴びる事になる。



ロンドンの入国審査は、途轍も無くシビアだ。彼らは観光客を、観光客として扱う事をしない。彼らにとって、観光客は単なる入国者に過ぎないのだ。

それゆえ、入国審査時の詰問は半端じゃない。

「何目的で来たんだ」
「期間は」
「ホテルは」

その言葉一つひとつに冷酷さが漂っていた。
恐るべし、ロンドン。
ジェントルメン精神は一体何処へ行ったのだ。





詰問に答え、審査官とのメンチのきり合いを無事に終え、俺は遂に憧れのロンドンの地へと足を踏み入れた。


うおぉぉぉぉぉ、ロンドン、すっげぇ近代的だぁぁあああ!
と、空港のロビーで感動していると、俺はある事に気づいた。


あれ?
こっからどーすりゃいいんだ?



広過ぎて右も左もわかんねー異国の空港内をとりあえず散策するが、今日泊まる予定の宿がある町までの行き方が全く以って不明である。


こーゆーときは、インフォメーションセンターだ!と、俺は近くにあった空港情報課で尋ねることにした。


「すいません、スロウってゆー町まで行きたいんすけど、こっからはどーやって行けばいいっすかね?」

「スロウ!?こっからはバスも電車も出てねーから行けないよ。」


「………ん?え、は??」



俺は心底震えた。
マジかよ、ってゆー感覚より、やべー終ったわ、ってゆー感覚のほうが先行した。
こんなでっかいキャリーバッグを持った日本人が、たった10分前に初めて着いたロンドンで自由に動けるわきゃーない。

しかも、スロウってゆー町では少なくとも5日間は滞在する予定だったので、そこまでの交通手段が無いとなると、今後の予定が全ておじゃんになっちまう。


「ちょっと、どーにかしてそこまで行けないかな?宿をとってあるんだ。今日中には行きたいんだけど。」

「んー、だったらタクシーを呼んでやるよ。ここで待ってろ。」


ん?タクシー?そんな金ねーぞ、バッカヤロー!どーにかして俺を連れてけこのクソ野郎ジャパニーズ舐めんなゴラァ!!!

とは到底言えず。笑
すでに長旅でクッタクタだった俺はその条件を潔く飲み込んだ。
だめだ、今日は何があっても宿で寝るんだ、ってゆー思いが強すぎた。

わかった、有難うと告げ、ロビーで待っていると、1人の正にイギリス人!って感じの40代くらいの男性がやって来た。


彼は空港専属のタクシードライバーで、初めてロンドンにやって来て、既にビビりきった俺に優しく笑顔で接してくれた。

正直、かなり癒された。インフォメーションセンターで絶望を味わった俺を、一瞬で救ってくれたのだ。


行き先を告げ、タクシーで走ること30分弱、ようやく今日泊まる予定である宿に着くことが出来た。


「ありがとう!本当に感謝してるよ!!」と、よっぽどそん時の俺は嬉しかったのか、調子に乗ってチップもあげてしまった。タクシーで高い金を払っているにも関わらず。


彼は良い旅を!と言い残し、そして一枚の名刺を俺に渡し去って行った。

神様だ。。
一瞬、抱かれてもいい、と思うくらいに惚れた。



今日泊まる宿は、中東系小太り男性が経営するスタンダードレベルホテル。

おいおい、なんでイギリス人じゃねーんだよ、ってつっこみたかったが、俺は本当に疲れきっていて全くそれどこではなかったので、貰った鍵で一目散に部屋に入り、布団へ飛び込んだ。


いやー、よーやく横になれた!と安心したのも束の間、さて、明日からどーすっぺと、焦燥感に駆られた。

毎日タクシーで移動する訳にもいかねーので、とりあえず一息ついてから、宿の周りを探索し始めた。


タクシーでこの宿に向かう際、既にロンドンは夜だったので周りも暗くてよく見えず、駅らしいものはもはや諦めていた。その変わり、バスの一本でも通ってりゃなーと思い、とりあえず辺りをふらついた。

すると、宿から凡そ3分くらいのとこにバス停らしきものが。

あ?どーゆーことだ?
バスは通ってねーって、インフォメーションセンターの奴言ってなかったか?

バス停を調べるが、いまいちロンドンでのバスの乗り方と時刻表の見方がわからなかったので、宿に戻って、フロントのおっちゃんに聞いてみることにした。


「あのー、この辺からバスはロンドンまで行けるんすか?」

「ああ、もちろん行けるよ。バス停はこっから歩いてすぐのとこだよ。そこからロンドンも、ヒースロー空港も行けるよ。」


ハ、ハメられた。。。あんの、くそインフォメーションセンター野郎ーー!!!!


「あと、こっから20分くらい歩くんだけど、そこにスロウ駅ってゆー駅があるから、それでパディントンまでも行けるよ。」


何?駅だと?この辺には駅はねーんじゃねーのか?おい、インフォメーションセンターのクソ野郎。

と、心の中で少なくとも3回は唱えた。


ちっくしょー!騙されたー!何が電車もバスもねーだ!交通機関バツグンにイイじゃねーか!!タクシーなんぞ呼びやがって!!!空港専属タクシーだから、てめぇにもそれで金入るんだろー?そうだろ?このくそふぁっきん野郎が!次会った時は国際問題になろうがてめぇーをぶっ飛ばす!!!


って気持ちは1分くらいですぐ消えた。とりあえず安堵。ただそれだけだった。


良かったー、これで明日から動けるぞ!明日は初ロンドン巡りだ!


近くにあったガソリンスタンド直属のコンビニで、サンドイッチとコーラを買い、それを部屋で食べ、俺は布団へと入った。


明日は何が起きるんだろう。
そう思いながら、俺はロンドンへの期待と共に、天井を見つめながらヨーロッパ旅行一日目を終えた。

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時は2011年2月13日日曜日。
俺の一生忘れる事の出来ない冒険譚が、遂に始まりを迎えた。


その日は、何故かよく眠る事が出来た。俺は翌日にほんの些細な予定があるだけで、期待に胸が躍り眠れなくなる事が多い。ディズニーランドに行くなんてゆー予定が入っていたら、恐らく朝4時ぐらいまでは余裕で寝れない。そんな男だ。


しかし、何故かこの日は不思議とよく眠れた。期待が無いからじゃないか、なんてゆーことはまず無い。俺は何日も前から本当にうきうきしていた。それにもかかわらず、眠れたのだ。その理由は、今になってもまったくわからないままである。



朝起きると、本当に清々しい気分だった。
前日に慌てて詰め込んだキャリーバッグが、部屋の中央で不作為に寝っ転がっている。俺はその光景を見ると、少し寂しさを感じた。でも、俺はそれを口に出す事はしなかった。


何か食べ物を食べようとリビングに降りると、何故か母親が既に起きていた。
なんで起きているのかと俺が問うと、「こういう日ぐらいは面倒みさせてよ」と、言った。

俺はちょくちょく家を空けることがある。しかしそのスパンは2、3日単位であり、俺にしても、母親からしても、俺が家に2週間も帰らないなんていう事は初めてのことだった。

俺はその事を全く気にしてなどいなかったが、朝、リビングで俺が起きて来るのを待っていた母親を見たとき、何故か急に胸が苦しくなった。


トーストと目玉焼きとコーヒーをかきこみ、飛行機が飛び立つ時間を逆算しながら俺は部屋で最後の身仕度をし、リビングへ向かった。

すると、今度は何故か親父もいた。
親父はわざとらしく、「早いな。何処へ行くんだ」と言ってきた。いつも通りだった。すごく居心地が良かった。



「そろそろ行くわ!」
太陽もまだ昇っていない外界へ向かって、持ち慣れていないキャリーバッグを転がし、俺は玄関を出ようとした。

すると、親父と母親が慌ただしく後をついてきて、親父がこう言った。
「こういう時くらい、送らせろよ」
俺は、正直ロンドンへ行く事を躊躇いそうになった。


親父は不器用に俺からキャリーバッグを奪い、車へと積み込み始めた。どうやら、俺を成田空港まで送るつもりらしい。

車で向かうには時間も早過ぎるし、かなり照れ臭い気持ちでいっぱいだったが、俺はその事も言わずに、遠慮することなく車に乗せてもらった。ここで断ったら、親不孝者だ。そう感じたからだ。


車内では、親父と母親からの質問攻めだった。

ロンドンの何処へ行くのか、ロンドンでは何日くらい滞在するのか、お金は幾らくらい持っているのか、ガイドブックはあるのか、フランスまでは何で行くのか、乗る飛行機はわかっているのか、風邪薬は持ったのか、など。本当にたくさんのことを話した。


車で成田空港に向かう途中、青空の彼方に富士山が見え、車内は大盛り上がりだった。その時、本当に楽しかったのを今でも覚えている。BGMは、BAWDIESのEMOTION POTIONだった。



思惑通り、空港には予定よりかなり早く着いた。しかし、何故か親父は、誇らしげな顔をしていた。自分の使命を果たした安堵感からなのだろうか。今度その真相を、親父に聞いてみよう。



空港は2年ぶりだった。
これまで、空港へは送迎目的でしか来たことがなかったので、今回は新鮮な気持ちだった。それと同時に、右も左も分からなかった。



少し1人で空港内をフラついていると、母親が俺にサングラスを買ってきた。普段俺がサングラスをかけると母親は嫌な顔をするのだが、今回は自ら買ってきた。
どうやら、海外に行くときはオッケーらしい。母親の価値観は、謎だ。でも、素直に嬉しかった。



展望広場へ3人で向かった。
俺が乗る飛行機はどれだろう。数ある飛行機の中から見つけ出そうと、3人で手分けして探した。

すると、親父が俺が乗るフィンランド航空の飛行機を見つけた。母親はひどく楽しそうだった。聞くところによると、たまにうちの両親は空港に飛行機を見に来ているらしい。どうりで見つけるのが早い訳だ。






ロンドンは憧れの地であった。俺は物心ついたときから、ロンドンへ行くことを決めていた。何故か。その理由はここでは言わない。ローリングストーンズが好きだから、とでも言っておく。


俺にとって、これは初めての海外旅行だった。今まで海外なんぞ行ったこともない。飛行機だって、高校2年のときの修学旅行で沖縄に行くために乗った以来だ。パスポートすら持っていなかったので、今回ギリギリで発行した。


しかし、不思議と不安は無かった。それと同時に、過度の期待も無かった。もちろんロンドンへ行くことは楽しみであった。

だが何故か、実感が湧かなかった。
日常からあまりにも逸脱する出来事だからであろうか。まぁ、そんなことは今となっちゃどうでもいい。



今回の旅行は、大学の友人と行くことになっていた。
しかし、全てを共にする訳ではなく、現地では全く以て別行動。宿と航空機だけ共にする予定だった。そうでなければ、今回の旅行は意味が無い。俺はそう考えていた。







友人が空港に着くはずの時間が近づいて来た。
母親は友人が来るまで残ろうとしていたが、それを親父が止めた。
母親は渋々納得し、帰ることを決めた。
そして、2人は「元気でな。」という言葉を残して、エスカレーターを下りていった。
俺は、上からその姿が見えなくなるまで見送った。





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友人は、なかなか現れなかった。何故なら、奴は携帯を家に忘れたからだ。電話した時にそいつの母親が出た時は、さすがにビビった。来たらぶん殴ってやろうと、この時すでに心に決めていた。


何とか無事に友人と合流することが出来、俺たちは出発予定通りの飛行機に乗り込んだ。


搭乗手続きは全てが新鮮だった。しかしそれと同時に、タバコが吸えなくてかなりつらかったのを覚えている。あんまり好きじゃねーや、搭乗手続き。



そして無事に、俺らを乗せた飛行機は、第一目的地であるフィンランドへ向けて飛び立った。




ここから俺の、長く、険しい旅が始まるのであった。

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悪くはないね。
ってゆー感覚は、きっと素直にはなりきれない自分自身の、もはや象徴だなと感じる今日この頃、みなさんいかがお過ごしでしょうか?

僕は相変わらずというもの、人に物事を教えるとゆー大役を背負い、日々過ごしとります。





高校2年の時、案の定ようちゃんが朝の待ち合わせ場所に来なくて、アキラと2人で「おい、このままじゃやべーよ遅刻じゃね?」って会話をしてるときに決まって、「ごめんちゃーい、今起きましたー先行っててー」っていつも通り、ようちゃんから電話がかかってきてたことを何故かふと今思い出してます。


確かその時、アキラと2人でチャリに乗りながら、「あと3年たったら俺らはもう二十歳になっちゃうんだなー」って会話をしてました。何故かこの会話をものすんごく覚えてる。


そんときは、そんなことバカバカしくて、むしろそんな日は一生来ることは無くて、ただ永遠にチャリに乗りながら学校へ向かう日が続くと思ってたな。


俺らは一生17歳で、バスケをして、原付きを乗りまわして、学校に行きゃー昇降口で女子のパンツが見えただの見えないだの騒いで、渡り廊下でジュースを買ってる奴らを見下しながら「彼女欲しいな」って言ってるもんだと思ってました。



それが今となっちゃ、一丁前にスーツなんか着て、フリスクなんか食べて、PASMOなんか持っちゃって、ビジネスシューズをカツカツ鳴らしながら電車を乗り継いで、iPhoneなんか使っちゃって、職場で「いいか、現在完了形っつーのはな!」なんて言っちゃってる。



そんな姿、あん時の俺に想像できるわきゃー無い。


漠然としたイメージはやっぱ雰囲気を混じえたものだけでしか無く、現実を帯びると全てが一転する。


それが良いとか悪いとか、今の俺にすらわからないけど、ただ1つだけ言えることがあるよ。
























これもこれで、悪くはないね。
俺はまだ燃えてるよ。
いんやー、いざ正気に戻ると頭がぶっ飛びそうになりますな!

何やってんじゃあぁぁぁい、俺はぁぁぁぁあああ!ってな感じに。


でもいいの、いいの。まだ慣れてないだけだから。

大好きな高校時代も、今となってはかけがえの無い大学時代も、最初はいっつもそうゆう入り方だったからね。

いーっつもどっか捻くれて、


へっ。


みたいな感じ。



毎度毎度、大人になりきれねーなぁーって思いながら、何時の間にか馴染んでしまってる俺、ってゆーのもあんま嫌いじゃないし。

かと言って、はなから「いっちょやってみっか!」的な悟空ばりのやる気も無いし。


取り敢えず精神で、エンジンかかるのを待ちますよーだ。


あと、今更だけど、the Hi-jin'zのアルバムを聞くと心が和むことに気が付きました。

すぐ横にみんながいてくれる気がして、しかもそのみんなもみんななりに凄く今を頑張ってて。

すっげぇー助かります。

良かったー、アルバム作っといて!毎朝の必需品になってるよ。



それはそうと、今日は初めての平日休み。

午前中に部活を見に行って、午後は自分の買い物をして、これから地元のみんなと飲みに行きます。


こーゆー、何でもない日常を過ごすことを大切にするなんて、数年前の俺には考えつかなかったことだけど、それはそれで良いのかな。


大学入る前の俺自身に言ってやりたいよ。

間違ってねーよ、って。







でも、先のことが不透明だからこそ、人生はおもしれーんだな。

そう思える様になった俺は、少しは憧れてた俺に近づけたのかな。









さて、元気な顔を見せてくるかな!




さて、どこから描こう。


明日の予定もわからぬまま、手離し切れない過去を見つめ俺は一日一日を瞬間に感じつつ過ごしていた。

これまでは意識した事の無い周りの喧騒が酷く鼻に付き、全てを無に還すことが出来たらな、と幾度となく思っていたのを、今でも凄く覚えている。



五感から感じるもの全てを塞ぎたかった。

どうせなら、何にも染まることの無い黒、そのものになってしまいたかった。

太陽が沈み、そしてやがてやって来る夜と同化出来るよう、全身全霊努めた。

だけどその行為自体を踏みにじるかの様に、残酷にも太陽はまた昇った。


少なくとも、途方に暮れることなど今後無いと思っていたこの俺は、その現実を受け入れるまでにはかなりの労力を要した。


しかし、その焦燥感と労力とは裏腹に、時が満ちるのは意外にも早かった。



俺は別に自分に恵まれてなどいない。恵まれているなんて、思ったこともない。
運命などは金輪際信じないとあの時に決めたし、求めることもしなかった。


全ては、己でしか導くことは出来ない。そのために出来ることは、この身が滅びても行うという俺の中の矛盾した考えが、ついに立証された。ただ、それだけだった。



長年、何をする時も連れ添った俺の1番の理解者がついに俺の前に姿を現した。

よっ!、、いや、初めまして!、なのかな?


わかっていた様でわかっていなかったそいつは、自分自身で理解するという範疇を既に超えていた。

完全に、一つの個と成していた。

果たして、そいつは肉体に追い付いてこれているのか、はたまた、俺が追い付けていないのか。
その答えが出せるのは、随分と先になりそうな予感がする。


だからっつって、俺は無作為に手離すことはしない。それでいて、馴れ合うこともしないつもりだ。


ただ一つ、この場所に立ってわかることは、自分は今まで何一つ間違っちゃいなかった、ってことだけだ。


馬鹿、無理、夢追い。
クソくらえだ、ばかやろー。
ざまあみろ、俺は自分で自分を掴んだんだ。



あとは、その今までの理解者が新たな何かに形を変え、また俺と同化するのを待つだけだ。

そのためにも、俺はまた、俺を犠牲にするよ。



だって、それしか出来ないからな、今の俺には。


誰にも文句も意見も言わせない。
そんなことするぐらいなら、俺を見捨ててくれ。










俺は、ついに教師になれたんだ。