『心月鏡』

貴方の姿
見えぬ夜は
風に揺られる
ススキのごとし

荒立つ想い
月夜に重ねて
静めたり

実りの秋
押しては
引き
引いては
迷い
不器用な
駆け引きは
収穫なき

餅つき見守る
運(ﾂｷ)呼び
月(ﾂｷ)願い

問いかけても
貴方の声
聞こえるわけもなく

心の秋が
淋しさを
一層
募らせる

時を超え
距離を超え
変わらぬ想いは
いつしか
年老いて

満ちては欠け
また満ちてく
月のごとし

『梢』

夏の残り色で
独りでに
咲こうとする
秋桜

想いを花びらにして
心を種に変えて
飛んで
運んで消えようと

窓硝子に映る
秋の空
指で書いた
さよならの
跡形

揺るがない
想いは
置いてきぼり
散って
土に帰ろうか

水辺に咲く
彼岸花がゆらゆらと
移ろいやすし

紅く染まりつつ葉
昔
憧れた
銀杏並木道

窓硝子を開いて
新鮮な
秋の風に
当たろうか

囁く
1a life with no regrets
貴方の口癖

その言葉は
また
秋の空に
仕立てさせる

絶え果てない
想い
尽きない
心
好きと言う
支配

人恋しい秋に
負けそうになる
実りなき恋

同じ想いで過ごし
変わらね恋しさに
真実かどうかさえ
潰れそうになる夜

★自分的に“和”の秋

いい感じで書けたと思ってﾏｽ

H.24.09.04

＝女心は秋の空＝再度