「奪い合えば…足りないが
分け合うと…余る」
震災後に出会った
逆に元気を貰った
「あたたかくなった話」
――




停電すると、それを直す人がいて
断水すると、それを直す人がいて
原発で事故が起きると、
それを直しに行く人がいる。
勝手に復旧してるわけじゃない
俺らが室内で「まだかな―」とか
言っている間にクソ寒い中
死ぬ気で頑張ってくれてる人がいる
――




父が明日、福島原発の応援に
派遣されます。
半年後定年を迎える父が
自ら志願したと聞き
涙が出そうになりました。
「今の対応次第で原発の未来が変わる
使命感を持っていく」
家では頼りなく感じる父ですが
私は今日ほど、誇りに
思ったことはありません。
無事の帰宅を祈ります。
――




子供がお菓子を持ってレジに
並んでいたけれど、順番が近くなり
レジを見て考え込み
レジ横にあった募金箱に
お金を入れて、お菓子を棚に
戻して出て行きました
店員さんがその子供の背中に
ありがとうございますと
声が震えてました
――




豚汁の炊き出しが始まると
高校生位の男の子が
真っ先に飛んでった
勝手だな

豚汁を足の不自由な老
婆のところへ持ってって、
「あったかいうちに飲んでね」と
言い残すと自分のを貰いに
長い行列の後ろに並び直してた
――




ホームで待ちくたびれていたら
ホームレスの人達が
「寒いから敷け」って
段ボールをくれた
いつも私達は横目で流してるのに
温かいです
――




道を歩いて帰るときに
トイレのご利用どうぞ!と書いた
スケッチブックを持って
自宅のお手洗いを開放していた人がいた
日本ってやはり世界一
温かい国だよね…
あれ見た時は感動して泣いた
――




小2の甥っ子がテレビを見ながら
銀行員のパパに…
「僕のチョコを送ってあげて」
義援金のようにお菓子も
銀行から送れると思ったらしい
こんな優しさが今の
日本にあふれている…
――




「真心」
「譲り合いの精神」
生きる光りに…