Jの肉食っぷりにうろたえて友人に話をした


「恋の魔術師やね!」

と彼女は言った


魔術師…


その魔術師っぷりを少し書き出すと

J「俺、ちょっと変わった子好きになること多い」

話題が別に移る

J「椎ちゃんって変わってるね」


とか…


J「椎ちゃんのこと俺好いとーよ」


とか…


結婚の話とか両親の話になった時

J「何て言おうと椎ちゃん連れて帰る」


とか…




あからさますぎると対応が送れる


こう軽く受け流すタイミングがズレる

それが照れたように見える


そうするとより攻撃が強くなる


…まぁ気のせいかもしれない

……私の自意識過剰なだけだろう


………軽いジョークだ、きっと

卑屈な私は正面から受け止めることも、跳ね返すこともできなかった


卑怯者


Tと付き合うことになった日

私は15日の約束を断った


Jから返信はなかったし、私へのアプローチも止まった


女として見られて

女として仲良くするより


友達としての距離じゃダメなのかなぁ


ワガママで欲張り

Tから告白される前に、バイト先の先輩Jと約束したことがあった


15日花灯籠行こう


花灯籠に行ったことがないと話をしたら、なんとなく一緒に行く流れになった


フリーを楽しんでやろうと開き直っていた2月に約束した



Jは昨今よく耳にする草食系男子や肉食系男子に該当する



肉食系

私がストライクゾーンに入る時点で雑食だと思う


でも彼の中には色々とこだわりがあるらしい…



ギャルはダメ
背が高い子より小さい子
ガリガリはダメ
デブもダメ
ポッチャリは大丈夫
お尻が好き
小尻はダメ
変わった子が好き
普通の女の子はダメ



社員になるためにうちの店舗に来て早々に、店長がJに


店長「Jお前うちの店で誰やったらいける?」

と聞いたことがある


J「椎ちゃん」

店長「…はぁ!?ないわー。椎名だけはない。あれ男やぞ。」

私「店長、女。私、一応女の子。」

J「僕全然いけますよ。付き合うなら椎ちゃん」

私「………ありがとございまーす」



面と向かってこんなに言われるとは思わなくて面食らった


カラオケや飲み会に行けば隣の席
そして酔いつぶれて私の肩で寝る
そして公言する

「僕は椎ちゃんみたいな子好きよ」



Tが彼氏じゃなかった頃

一度だけ1日デートしたことがある

手を繋ぐわけでもなく


お洒落なカフェに連れて行ってもらい
一緒に服を見て
甘いタルトを食べて
晩ご飯は美味しいパスタ


私にとっては完璧なデート
男の人にエスコートされる経験が無かったので新鮮だった


内容よりもご飯重視の私



ランチもパスタも美味しかったなぁ

椎ちゃん楽しそうやったね


後日A美から言われた言葉

前の彼氏をよく知っているA美とY


「前までやったら絶対私らの前で手繋いだりせんかったやん?」

「ずーっと黙ってちょっと後ろついて行く感じやったし…」

「Tくんええ人なんやね!」


A美はニコニコしながらそう言ってくれた


確かにそうだなぁ

と妙に納得


黙ってついて行く

食べたい物があっても言わない

行きたい所があっても言わない

言えば


「俺は嫌」

と完全否定される

それがしんどくて

疲れるくらいなら黙っていよう


そんな付き合いを1年以上続けていた



亭主関白の内弁慶

そんな人だった


Tとは正反対だなぁと思う


付き合う相手なんて同じタイプばかりでもない


だから面白いんだろうけど

そんなことをふと考えた


好きなタイプは?


ってなよくある質問に答えるタイプの人と付き合ったことないなぁ

TはAB型
その前はB型
その前はO型
最初の彼はA型

ああコンプリート


ちょっと話のネタになるなぁ