ゲイ占い師　豫空潤です。

少し前の対面鑑定です。

ヨシスケさん（仮名・50代ゲイ男性・関東在住）のプライバシー保護のため、多少変更しています。

ヨシスケ「私の人生……いいことがありませんでした。これからも、いいことなく終わるのでしょうね」

僕「前にお聞きした生年月日・生誕地・生誕時刻をもとに、西洋占星術で人生全般を占ってみました」

ヨシスケ「最悪の人生ですよね？」

僕「そんなことないですよ。偏りがなく、バランスのとれたお人柄であることがわかります」

ヨシスケ「そうですか？　ゲイであるというだけで……既に偏っていると思うのですが……」

僕「同性愛者は、日本だけで数百万人います。左利きの人と同じくらいいるという説があります」

ヨシスケ「その説は、聞いたことあります」

僕「左利きの人が、文字が書きづらい……習字やソロバンで右利きを強制された……ハサミも包丁も右手用ばかりで使いづらい……握手もジャンケンもしづらい……人生終わってると嘆いたら、どう思いますか？」

ヨシスケ「それは……大したことじゃないって思いますが……。同性愛は、もっと深刻ですよ」

僕「でも、ゲイの人の大半は、なんとか活路を見つけて、幸せになろうとしています」

ヨシスケ「私も、幸せになろうと努力しました。それが……すべて裏目に出たんです」

僕「その……裏目に出たことを、差し支えない範囲で教えていただけますか？」

ヨシスケ「私は、田舎の中学生の頃に、自分が同性愛者じゃないかと思ったんですが……40年前の私の地元では、異常性愛とされてました」

僕「その頃は、そうですね」

ヨシスケ「で、中3の時、学校の先生に相談したんです」

僕「同性愛を先生に相談したんですか？　どういう答えが返ってきましたか？」

ヨシスケ「思春期で揺れ動いているだけ、いずれ正常になる……って言われました」

僕「正常？　先生は励ましたつもりだったのでしょうね」

ヨシスケ「男らしくなれば、正常になるって言われて……」

僕「男らしく……？」

ヨシスケ「同性愛者になったら人生終わりだと思っていましたから、藁にもすがる思いで、言う通りにしました」

僕「具体的には？　どういう風に？」

ヨシスケ「頭を丸坊主にして、大股で歩く……。テレビは、野球・相撲・プロレスなどを観る……」

僕「野球・相撲・プロレス？　その先生の好きなスポーツ？　観るだけでよかったのですか？」

ヨシスケ「高校からでいいから、男らしいスポーツをしろって言われて……」

僕「したんですか？」

ヨシスケ「野球などは、中学での経験者が大勢いて、とてもついていけないので、高校から空手部に入りました」

僕「どうでしたか？」

ヨシスケ「きつくて痛かったです。結局、強くもならなかったし、好きにもなれませんでした」

僕「男らしくなりましたか？」

ヨシスケ「ずっと丸坊主で、常に意識して、大股・がに股で歩いていたので、見かけは男らしく見えたかもしれません……」

僕「男性が好きというのは、変わらなかった？」

ヨシスケ「はい。部員同士で着替える際に、すごく意識してました」

僕「いつ頃から、ゲイであることを受け入れましたか？」

ヨシスケ「本当の意味で受け入れたのは、30近くになってからです」

僕「え？　10代20代は、必死にノンケ（異性愛）になろうとしていた？」

ヨシスケ「東京の大学に入って、ゲイデビューはしたんですが……気持ちのどこかで、ノンケ（異性愛）に戻りたいって思ってました」

僕「でも、東京でゲイデビューはした？　丸刈りで元空手部だと、モテたでしょ？」

ヨシスケ「大学生の頃は、私のモテ期でしたね」

僕「モテ期でも、ノンケ（異性愛）になりたかった？」

ヨシスケ「パッと見は男らしくしていたんですが……抱かれると、素の自分が出てしまい……『君は寝ると、女の子になるね』って言われました」

僕「中学の先生のアドバイスの通りにはならなかったのですね」

ヨシスケ「普段が男らしくなり……ベッドでオネエになって……ギャップが激しくなっただけでした」

僕「ギャップ萌えする人もいますが……」

ヨシスケ「私の相手は、みんな落胆してました。男らしい若者を誘ったら、実はオネエだった……って」

僕「……」

ヨシスケ「だから、いつもワンナイト止まりでした」

僕「お付き合いには至らなかった？」

ヨシスケ「それで、社会人になったのを機に、ゲイはやめて、ノンケ（異性愛）で生きていこうと決めました」

僕「でも、できなかったん……ですよね？」

ヨシスケ「合コンに参加したり……紹介された女の子をデートに誘ったり……必死に女性を好きになろうとしました」

僕「好きになれましたか？」

ヨシスケ「ダメですね。必死に演技すればするほど、ストレス溜まって……アパートに帰ってくると、ゲイビデオ観たり、女装したり……してしまうんです」

僕「女装？　女装も好きなんですか？」

ヨシスケ「通販でレディース買って、女装して、かっこいい男性に抱かれることを妄想してオナニーしてました」

僕「女装愛好家には、よくある話ですが……ゲイを受け入れられないのに……更に女装もっていうと……」

ヨシスケ「射精し終わると、自己嫌悪して……。こんなんじゃ、自分の人生は女装オカマ（原文ママ）に堕ちる一方だと思って……。ある日、全部捨てたんです」

僕「女装グッズを処分したんですか？」

ヨシスケ「女装グッズだけでなく、ゲイビデオも、ゲイ雑誌もです。ゲイの知り合いの連絡先もすべて処分しました」

僕「処分して……それで？」

ヨシスケ「合コンで知り合って、何度かデートした女性にプロポーズしたんです」

僕「いきなり、プロポーズ？　女性経験はあったのですか？」

ヨシスケ「なかったです。が、その女性、それまでに会った女の子の中で1番話が合うっていうか……一緒に居ても疲れない人だったんです」

僕「で、どうでしたか？」

ヨシスケ「断られたら、女性との結婚は諦めて、ゲイとして生きようと思っていたんですが……」

僕「プロポーズは受諾された？」

ヨシスケ「そうなんです。これでノンケ（異性愛）になれるって思いました」

僕「そういう簡単な話ではないでしょう？」

ヨシスケ「そうなんです。後で気づきました。でも、その頃は偏った性情報しか持ってなくて……女性と性交すれば、気持ちよさに開眼すると思っていたんです」

僕「……うーん、その前に……」

ヨシスケ「そうなんです。その前に、私のモノが臨戦態勢にならなければ話にならないですよね？　そこを軽く見ていました」

僕「どうでしたか？」

ヨシスケ「新婚初夜は、ダメでした。でも、3度目ぐらいにできて……」

僕「どうやったんですか？」

ヨシスケ「前に捨てたゲイビデオを思い出して……」

僕「目の前には、新婚の奥様がいるのに……頭の中は、ゲイビデオの記憶で？」

ヨシスケ「20代でしたから……その時は何とかなりましたが……」

僕「新婚夫婦だと……定期的な行為を期待されますよね？」

ヨシスケ「週に1回はがんばろうと思ったのですが……」

僕「気持ちよさに目覚めることはなく、義務化したんですね？」

ヨシスケ「で、私の場合、ゲイビデオの記憶が頼りじゃないですか？　何度も同じ記憶ってわけにはいかないので……」

僕「新たなビデオを購入？」

ヨシスケ「そうなんです。買って……妻がいない時に見るようになって……」

僕「危ないですね。奥様にバレないようにしないと……」

ヨシスケ「そうなんです。妻に見つからないところに隠したつもりだったんですが……バレたんです」

僕「修羅場ですか？」

ヨシスケ「意外と妻は落ち着いてましたが……」

僕「結婚して、どれくらいの時期ですか？」

ヨシスケ「7か月ぐらいでしたね。ある日、帰宅したら、私が隠したゲイビデオを妻が差し出してきて……『この家には私とあなたしかいない。私のじゃないから、あなたのよね？』って……」

僕「厳しい追及ですね」

ヨシスケ「そうなんです。最初はしらばっくれていたんですが……。隠し場所とか、いろいろ問い詰められて、『しらを切るなら、お互いの両親を呼んで……』って言われたら、それ以上言い逃れできないですよ」

僕「で、ゲイであることを認めた？」

ヨシスケ「そうなんです」

僕「お子さんはまだできてなかったんですね？」

ヨシスケ「実は……妻の中ではイケなくて……中折れするんで、イッたふりしてたんです」

僕「それで？」

ヨシスケ「離婚です。今思えば、妻は私に対して、他にもゲイ疑惑を抱いていたのでしょうね……」

僕「お子さんはいないから、養育費はないにしても……慰謝料とか？」

ヨシスケ「結婚の際に、マンションを購入したんです。離婚時点で30年以上ローンが残っていたんですが……そのマンションを妻名義にしたんです」

僕「ヨシスケさんがローン組んで買ったマンションを奥様のものに？　その後のローンの支払いは？」

ヨシスケ「私です。必死に繰り上げ返済して……5年ぐらい前に、やっとローン完済しました」

僕「お疲れ様でした。離婚の代償は大きかったですね？」

ヨシスケ「妻は、感情的にこそなりませんでしたが、私に怒っていたんです。ゲイのくせにプロポーズしてきて……って。『おかげで、私はバツイチよ』って……」

僕「反論しなかったんですね？」

ヨシスケ「できませんよ。妻を騙すつもりなどなかったです。でも、ゲイを自覚しながらプロポーズとか……考えが甘いと言われれば、何も言えません」

僕「それにしても……20数年、ローンを返し続けたんですよね？　ご自分の家賃などもあったでしょうし……」

ヨシスケ「ずっと風呂ナシアパートでした。ボーナスはすべて繰り上げ返済に充てましたし……。会社でいじめられても、退職できないので、ひたすら耐えました」

僕「でも、離婚して、ある意味、開き直って、以後はゲイとして生きてきたのですよね？」

ヨシスケ「それはそうですが……ゲイバーに行くのもお金かかるし……」

僕「アプリとか、あるじゃないですか？」

ヨシスケ「私、見た目が男らしいが、寝るとオネエなので……会っても続かないんですよ」

僕「今でも、若い子にモテそうですよね？」

ヨシスケ「私、年下にはまったく興味ないんです」

僕「それは……抱かれたいから？」

ヨシスケ「そうです。キャピキャピした子とか、ダメなんです」

僕「ローンが終わって、今なら、余裕がありますよね？」

ヨシスケ「やっと少し、遊びにお金使えるようになったと思ったら……コロナで自粛ですからね。つくづく、私は裏目続きの人生です」

僕「コロナの時は、みんな、耐えてましたよ」

ヨシスケ「ようやく、お金使えるようになったんで……久しぶりに女装グッズを通販で買ったら……似合わないんです」

僕「似合わないって自覚するのは、ご自分を客観視できている証拠ですよ」

ヨシスケ「私、ミニスカートやキャミソールが好きなんです。でも、空手やってたから、脚がごつくて……」

僕「……」

ヨシスケ「ゲイを悩んで相談したら、男らしくしろって言われて……空手やったら、女装が似合わない脚になって……」

僕「……」

ヨシスケ「ノンケ（異性愛）になろうと、結婚したら……ゲイがバレて離婚し、20年以上もローン返済で貧乏で……」

僕「……」

ヨシスケ「やっとローンが終わったら、コロナでどこにも遊びに行けない……。やっと女装できるようになったら、50過ぎのごっついオヤジには似合わない……」

僕「……」

ヨシスケ「すべて裏目に出る人生なんです。この先、いいことなんてあるのでしょうか？」

僕「アドバイスカードを引いてみませんか？」

ヨシスケ「お願いします」

僕「ここに、裏返しのゲイタロットカード78枚があります。気になる1～2枚をめくってください。ヨシスケさんへのアドバイスカードになります」

ヨシスケ「では……これと……これを」

↑「カップの２」正位置。

鏡と向き合う男性。

自分をよく知り、自分を受け入れましょう。

幸せは、そこからです。

↑「カップの５」リバース（逆さま）。見やすくするために正位置で貼り付けてます。

割れた3個のカップを嘆く男性。

まだ、背後に2個残っているのです。

残っているものを生かしましょう。

僕「ヨシスケさんは、裏目に出たというより、ご自分じゃない者になろうとして、なれなかったのです」

ヨシスケ「自分じゃない者？　ノンケ（異性愛）になろうとしたのが間違いだった？」

僕「ゲイに生まれたら、ノンケ（異性愛）にはなれないんですよ、誰でも……」

ヨシスケ「男らしくしようとしたのも……土台、無理なことだった？」

僕「そうです」

ヨシスケ「50過ぎて、そこに気づいても、手遅れですよね？」

僕「2枚目のカード、ご覧になったでしょう？　まだカップは残されてるんです」

ヨシスケ「私に何が残っているのでしょう？」

僕「『自由』です。ローン返済がなくなり、ご自分の給料はすべて自分で使えるようになったのでしょう？」

ヨシスケ「まあ、そうです」

僕「コロナの自粛もなくなりました。なんでもできるじゃないですか？」

ヨシスケ「でも、彼氏いたことないですし……。私が求めるタイプと、私に期待される男性像が、嚙み合わないんです」

僕「それは、誰しも、多少はあることです」

ヨシスケ「男性に可愛がられたくて……女装したいのに……似合わないんです」

僕「女装と言っても、いろいろありますよ。ミニスカートやキャミソールがダメでも、ロングドレスや和服は似合うかもしれません……」

ヨシスケ「できれば……ちょっとセクシーな女装がしたいんです」

僕「生まれつきの女性も、努力してますよ。好きな服をそのまま着ているのではなく、年齢や立場・顔立ち・体型に合わせてオシャレしていますよ」

ヨシスケ「……」

僕「1枚目の『自分を見つめる』カードですよ。何を着て、どうすれば、魅力的に見えるか？　徹底研究してもいいのでは？」

ヨシスケ「でも……化粧のしかたも難しくて……」

僕「プロに教わるのが1番です」

ヨシスケ「プロ？」

僕「男性専門の女装ルームとか、あるじゃないですか？　プロの女性メイク担当者がいて、誰でも美女にしてくれるそうですよ」

ヨシスケ「誰でも？」

僕「都内にいくつかあるそうですよ。調べて、行ってみたらいかがですか？」

ヨシスケ「……」

僕「まだ、人生、折り返したばかりですよ。やれることはすべてやってみましょうよ」

ヨシスケ「……そうですね。ダメ元で……やってみます」

僕「応援していますよ」

ヨシスケ「ありがとうございました」

僕「こちらこそありがとうございました」

さて、今日のイルミナティタロットです。

↑「剣の２」リバース（逆さま）。見やすくするために正位置で貼り付けてます。

足場の悪いところで、女性が目隠しして、2本の剣を持っています。

危なっかしい状況です。

あなたは現状にうんざりし、ともすれば投げやりになってきています。

しかし、目隠しを外し、よく周囲を眺めれば、打開策が見つかるでしょう。

↑「女帝」正位置。

よくも悪くも、女性がカギを握ってます。

1度乗りかかった舟ならば、もう少し様子を見てはどうですか？

相手は「女帝」です。うまく動いてくれれば……たちどころに、事態は好転します。

↓占いの師である、霊観占　大幸　峰ゆり子先生。

霊観占　大幸（れいかんうらない　だいこう）　峰　ゆり子さんのブログです。最近の記事は「2024.07.11(木)　『meika』のオープンと自然の恵み：心を癒すボタニカルなひととき（画像あり）」です。

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↑峰ゆり子先生宅玄関前の観音像（北海道苫小牧市）

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