スティングレイ:ジョー・コッカー | かえるの音楽堂

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70年~80年のCROSSOVER(FUSION)とJAZZを中心にAORか
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どを紹介いたします。

STINGRAYJOE COCKER

ジャケットを開くとジョーとSTUFFのメンバーの写真が!

(1976年)

ジョー・コッカーは“ローリング・ストーンの選ぶ "歴史上最も偉大な100人のシンガー” に選ばれたことがある、偉大なロック・シンガーのひとりでした。そんなジョーの76年のアルバムではセッション・ミュージシャンで結成されたバンド“STUFF”のメンバーを起用してジャマイカで制作しました。“STUFF”は1960年代半ばにゴードン・エドワーズが結成したバンド“エンサイクロペディア・オブ・ソウル”が母体となり76年に“STUFF”としてデビューしました。ジョー・コッカーのアルバム“STINGRAY”は75年の末頃から76年に制作されており、“STUFF”がスイスのモントルー・ジャズ・フェスティバルに出演し話題になったのが76年の8月ですから、ジョーのアルバム制作時はまだ“STUFF”の正式結成前になります。“STINGRAY”ではドラムのクリス・パーカーを除く全メンバーが参加しています。ジャズやソウル、ポップスなど数々のミュージシャンのレコーディングやコンサートで活躍してきた彼らのバッキングは最高です。参加メンバーはリチャード・ティー(keyb)、ゴードン・エドワーズ(b)、エリック・ゲイル、コーネル・デュプリー、アルバート・リー(g)、スティーヴ・ガッド(ds)、エリック・クラプトン(g)、サム・リヴァース(sax)、デニース・ウィリアムス、パティ・オースチン(back-vocal)他です。

 

1. The Jealous Kind
2. I Broke Down
3. You Came Along
4. Catfish
5. Moon Dew
6. The Man In Me
7. She Is My Lady
8. Worrier
9. Born Thru Indifference
10. A Song For You

 

 1曲目「The Jealous Kind」はシンガー・ソング・ライター、ボビー・チャールズ作のブルージーな曲です。ギター・ソロはコーネル・デュプリー、サックス・ソロはサム・リヴァースです。2曲目「I Broke Down」ダニエル・ムーアの弟マシュー・ムーアが書いたアップテンポな曲です。いかにもSTUFFっぽいバッキングです。3曲目「You Came Along」もボビー・チャールズの曲です。ギター・ソロはイギリス出身のギタリスト、アルバート・リーです。4曲目「Catfish」はボブ・ディランの曲です。ギター・ソロはエリック・ゲイルです。5曲目「Moon Dew」はマシュー・ムーアの曲です。泣かせてくれるオルガン・ソロはもちろんリチャード・ティー、ギター・ソロはエリック・ゲイルです。6曲目「The Man In Me」もボブ・ディランの曲です。7曲目「She Is My Lady」はジョージ・クリンプトンの曲です。ギター・ソロはエリック・ゲイルです。8曲目「Worrier」はマシュー・ムーアの曲です。ギター・ソロはエリック・クラプトンです。9曲目「Born Thru Indifference」はジョー・コッカーとリチャード・ティーの曲です。10曲目「A Song For You」はレオン・ラッセルが自身のアルバムで発表した曲で、多くのミュージシャンがカバーしています。私は“STUFF”が日本で活躍後にこのアルバムのことを知りすぐに購入しました。“STUFF好き”なら手に入れたいアルバムのひとつですね。ジョー・コッカーと“STUFF”の相性も抜群です。ジョー・コッカーはその後、“STUFF”と人気を2分したバンド“クルセイダーズ”のアルバムにも参加し、渋い歌声を聴かせてくれました。ジョーのアルバムは数多くリリースされていますが、その中でも今回紹介したアルバムはその良さは上位に入る作品だと思います。