太陽の女神:ラムゼイ・ルイス | かえるの音楽堂

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Sun Goddess












SUNGODDESS : RAMSEY LEWIS
(1974年)
 ピアニスト、キーボード・プレーヤーのラムゼイ・ルイスも私の好きなアーティストのひとりです。ラムゼイと言えば1965年のラムゼイ・ルイス・トリオによるライブ・アルバム“The In Crowd”が全米第2位の大ヒットとなり、グラミー賞のジャズ部門を受賞しました。翌年にはトリオのメンバーチェンジを行い、ドラマーに後のアース・ウィンド&ファイアーを結成するモーリス・ホワイトが参加し、ベースにはクリーヴランド・イートンが参加しました。1972年になるとこれまでのマイナー・レーベルから、コロンビア・レコードに移籍しました。そして1974年に発表したアルバムがこの「SUNGODDESS(太陽の女神)」です。このアルバムのタイトル曲「Sun Goddess (太陽の女神)」は作曲、プロデュースをモーリス・ホワイトが担当しました。この曲ではアース・ウィンド&ファイアーのメンバーも演奏に参加し、そのファンキーでダンサブルなサウンドは大ヒットし、全米5位を記録するとともにアルバムもグラミー賞を受賞しました。「Sun Goddess (太陽の女神)」は、同時期のアース・ウィンド&ファイアーのライブ・アルバム「GRATITUDE(灼熱の狂宴)」や、「ALIVE IN’75」にアース・ウィンド&ファイアーの演奏で収録されています。アースの演奏はオリジナルを忠実に踏襲しており、この曲がその完成度の高さ、そしてアースに通じるサウンドであったことを物語っていると思います。また「ALIVE IN’75」ではゲストにラムゼイ・ルイスが参加しており、こちらはもうオリジナルそのもののライブ版と言ってもよいと思います。この曲は“The In Crowd”と並んでラムゼイ・ルイスの代表曲となりました。収録曲は全7曲で、アルバムのプロデュースはラムゼイ・ルイスとテオ・マセロです。メンバーはクリーヴランド・イートン(b)、モーリス・ジェニングス(ds)、バイロン・グレゴリー(g)、ダーフ・レクロウ・ラヒーム(conga,ds,perc)などで2曲にモーリス・ホワイト、ヴァーダイン・ホワイト、フィリップ・ベイリー、ジョニー・グラハム、ドン・マイリック、チャールズ・ステップニーが参加しています。

1. Sun Goddess (太陽の女神)
2. Living For The City (リヴィング・フォー・ザ・シティ)
3. Love Song (ラヴ・ソング)
4. Jungle Strut(ジャングル・ストラット)
5. Hot Dawgit(ホット・ドーギット)
6. TAMBURA(タンブーラ)
7. Gemini Rising(双子座の出現)

1曲目「Sun Goddess (太陽の女神)」ジョニー・グラハムのカッティングからスタートしシンセ、エレピ、そして透明感のあるコーラス、ドン・マイリックのテナー・ソロ、ラムゼイのエレピ・ソロと続く流れ、この曲の完成度の高さは素晴らしいの一言です。70年代のフュージョンを体表する曲のひとつであり、今聴いても古くさくありません。2曲目「Living For The City (リヴィング・フォー・ザ・シティ)」はスティーヴィー・ワンダーの曲です。原曲に忠実なアレンジとなっています。エレピでメロディーを弾いています。3曲目「Love Song (ラヴ・ソング)」はラムゼイとテオ・マセロの曲です。ギターのカティングをバックにアコピとエレピを中心に弾いています。ムーディーな中にファンキーさの漂うラブ・ソングです。4曲目「Jungle Strut(ジャングル・ストラット)」はラムゼイの曲です。粘っこい感じのファンキーな曲です。5曲目「Hot Dawgit(ホット・ドーギット)」はモーリス・ホワイトとチャールズ・ステップニーの作曲でモーリスがプロデュースを担当しています。バックにはアースのメンバーが参加し、ブルージーでファンキーな演奏です。6曲目「TAMBURA(タンブーラ)」と7曲目「Gemini Rising(双子座の出現)」はラムゼイ
とテオ・マセロの曲です。アープ・シンセ、ウーリッツァー・エレクトリック・ピアノ、ローズ・エレクトリック・ピアノ、そしてアコピを中心とした音作りは粘っこくて、そのファンキーさはデジタル全盛の現在聴くと逆に新鮮さを感じます。