夕方、NHKのTVをつけていたら、学士会館の再開発の話題になり、学士会館を紹介するVTRが流れました。
実は私は学士会館で結婚式を挙げたのです。昔は国立大学の卒業生だけが利用できるところだったそうで、主人の母はここで息子の結婚式を挙げさせたかったそうなんです。私は初めて耳にした建物でしたが、半世紀も昔のことですから、私は自己主張もなく、主人の母の希望どおりにしました。
当時の私は費用もすべて親任せでした。私の娘たちが、自分の力で好きなようにお式をプロデュースしていったことを思うと隔世の感ありです。
ところで私はお式はウェディングドレスで挙げ、披露宴は色打掛の和装にしたのですが、不思議なことにウェディングドレス姿のお式の写真がないのです。昔はお式の時の写真って撮れなかったのかな?披露宴の和装の写真ばかりなんです。
しかも、私は自分が指輪の交換をしたことも全く思いだせません。牧師さんって、どんな人だったっけ?指輪は買ってもらったことを覚えているので、絶対に交換している筈なのですが。
そうだ、お式は神前式だったんじゃない?そうそう、神前式だった!思いだした!ウェディングドレスを着て挙式したので、教会式の結婚式を挙げたと勘違いしていました。洋装で神前式でもよかったんでしょうね。
神前式だったから、指輪の交換は厳かで(簡単で)、姪っ子たちの結婚式のようなキスのシーンなんて無かったんだ!そうそう、斎主さまに神前式で挙げて頂いたんでした。やっと思いだしました。自分の結婚式を忘れるなんて、私、大丈夫かしら?ちょっと怖い。(笑)
披露宴の写真はたくさんあるし、学士会館の会場が広くて、立派だったことは記憶にあります。でも、当時は建物には全く興味がなかったので、外観などは覚えていません。その後、建築関係の仕事に携わってからは、歴史ある建造物を見るのは大好きになったのですが。
ところで、番組で紹介されたあるお部屋は、「銀行の方が土下座させられるドラマに使われた」とのことです。(NHKさんなので、番組名は言えないようでした・笑)なるほど、そんなことにも使われていたんですね。
思いがけず、昔に思いを馳せたひと時でした。
以下、朝日新聞デジタルの記事からの抜粋です。(2024年1月26日)
国の有形文化財登録されている学士会館が、再開発にあわせ年内いっぱいで営業を終了する。
同会館は1928年開業。関東大震災後に建てられた「震災復興建築」で、旧館は高橋貞太郎によって設計された。旧七帝大の卒業生の交流の場としてつくられたが、現在ではレストラン、結婚式場などとして一般利用されている。
学士会や事業者によると、築90年を過ぎて、耐震性を含め老朽化が進んでいるため、全面改修することに。白山通りの拡張計画もあり、学士会単独での事業が難しいため、隣地所有者と共同で再開発に乗り出すことになった。
2025年4月ごろから新館の解体工事を始める予定だが、旧館はそのままの姿で移動させる曳家(ひきや)工事で保存する計画だ。また、会館に隣接する神田錦町3丁目ビルが解体され、共同事業の大型ビルが29年夏ごろに完成予定という。