今日先にあいつから電話があった。凄くいとおしくて、でも自分の気持ち必死で押さえて。ちゃんと距離を置くって決めたから。電話を切った後も凄く話したくて、電話しようと思ったらいくらでも用事は作れたけど、我慢した。あいつからの電話を待ったけど、かかってこないまま夕方になった。あいつに電話しなくちゃいけない用事ができた。私はすぐに受話器を持ってた。もう一度どあいつの声が聞けて嬉しかった。要件を告げて切ろうとした時、あいつが不自然に他愛もないはなしを切り出した。
その時はただ楽しかった。でもいつも電話を切った後、会話の中での自分の言葉を思い出し、ダメ出ししてしまう。あの時こう言えば良かっとか、あの返事は無しとか、またはしゃぎ過ぎた…とか。いっぱいいっぱい反省の箇所がある。
今日はあいつと話せる気がしてた。いつものあいつに戻ってた。お前ってやつはって呆れた口調のあいつ。
笑ってた。昨日と違って笑ってた。
ずるいね、自分は調子よくいつも電話してきて、私がかけるとぶっきらぼうだったり。
だからこっちからあんまり電話しないんだよ。
ばか野郎。
久しぶりの他人行儀なあいつ。あんなあいつと話したのは入社当初以来…。仕事の確認を入れた私に対して、ずっと敬語で返してくるあいつ。私も素っ気なく電話を切った。機嫌悪かったのかな。何かあったのかなって気になった。でもこれでいい。こうして回りの人と変わらない2人になればいい。あいつが優しいと、あいつの優しさに心が甘えてしまう。だからこれでいい。嫌われたのかも知れないけど、仕方ない。そっと思ってるから。