君がいなければ
今日まで僕らしいものなんて
何一つ残るものはなかった
束の間の陽射しが街を照らす中
澱んだ雲の下を車で走り抜けてゆく
冷たい風は君の長い髪を揺らし
限られた時の中で
終わりゆく台詞を探している
いつも 何も聴かないふりをしているけれど
いつも 何も気付かないように振る舞うけど
君に恋さえしていなければ
君に出逢うことさえなければ
愛の意味さえ心に刻むことなく
時のわすれものとして
何事もなく流れていただろう
もう一度あの頃のふたりに出逢うなら
誰もが羨む程の夢を語ろう
本音を打ち明けることが出来なかった
不器用な僕らの失敗を
笑いながら
いつも 何も知らないふりして僕を驚かしていた
いつも 何も気付かれないふりしていたけど
君に恋さえしていなければ
君に出逢うことさえなければ
こんなに切ない気持ちになることを知らずに
時のわすれものとして
この暮らしは消えていただろう
いつも 何も聴かないふりをしているけれど
いつも 何も気付かないようにしてしまうけど
君に出逢うことができなければ
本当の愛を知ることはなく
時のわすれものとして
僕は永遠に彷徨い続けただろう
君がいたから
僕らは幸せな時を過ごせた
君がいなければ
さよならの台詞さえ知らずに
時のわすれものとして
永遠に彷徨い続けていただろう
もう一度あの頃のふたりに出逢うなら
誰もが羨む程の夢を語ろう
本音を打ち明けることが出来なかった
不器用な僕らの失敗を
笑いながら