11月20日は、第13回講演会を開催しました。世田谷区立桜丘中学校 前校長西郷孝彦先生をお迎えし、「新時代の学びと“これからの子どもたち”の育て方」と題してお話をしていただきました。多くの教育関係者や保護者の方が参加してくださいました。

 

校則なし、定期テストなし、宿題なしの学校が、どのようにしてつくられたのでしょうか。

 

1.学校を変えるヒント

 特に支援が必要な子どもに対応することで「学校改善」を図る

 一番困っている子が楽しめるようにする⇨全員が楽しめる・・・ユニバーサルデザイン

2.“すべての子どもたちが”楽しく(幸福に)3年間を過ごすこと・・・インクルーシブ教育

3.非認知能力の育つ環境

  ・子どもが言うことを否定しない

  ・子どもの話を聞いてあげる

  ・子どもに共感する

  ・アタッチメントなどの子どもとの触れ合いを積極的に行う

  ・能力だけでなく、努力をほめる

  ・行動を強制しない

4.学校、教師に必要な三つのOS(オペレーションシステム)

  ・多様性の受容と尊重

  ・愛情をもって子どもに接する

  ・子ども一人ひとりを大切にする

  ・子どもと共に生きる

 

     

 

桜丘中学校の様子を写真や動画で紹介してくださり、すべての子どもたちが安心して自分らしく楽しく3年間を過ごせるにはどうしたらいいかということを考えながら取り組んでこられ、そのためにいいと思われたことは実行し、要らないと思われたことを取り除いていくとこのような学校になったとおっしゃっていました。

校則をなくすのが目標ではない、みんなが楽しい学校にするのが目標であると。

 

こんなに子どもの好きなようにさせて大丈夫なのかなと思ってしまいがちですが、自由だからこそ子どもたち自身が自分で考えて3年間を過ごす、という仕組みができてくるのですね。大人はついつい口出しをしたくなりますがそばで見守っていればいい、子どもたちと信頼関係を築くことの大切さを思い知らされました。

 

また、安心できる環境で子どもたちは好きなことに熱中し、その結果、学力も向上するという理想的な教育を実践するには学校の先生だけでなく、保護者自身も意識を変えることも必要だと思いました。

 

今回の講演会では学校の先生が多く参加されていました。西郷先生の講演会を楽しみにしてくださっていて、学校教育を少しでもよくしたいという思いが伝わってきてうれしく思いました。ご自分の思いと教育委員会のやり方等との相違に苦しい思いをされている方もいらっしゃるでしょうが、西郷先生の思いを少しでも伝えていってほしいと思います。

 

コロナ禍ではありますが、緊急事態宣言が発令されることなく無事講演会を終えることができました。

西郷先生、今日はお忙しい中、遠路わざわざお運びいただきありがとうございました。気さくで魅力的なお人柄に触れ、こんな学校があったら子どもを通わせたいと思う親御さんもいらっしゃったのではないでしょうか。

参加してくださった皆さまありがとうございました。スタッフの皆さんもお疲れさまでした。