11月16日は阿倍野区民センターで第11回講演会を開催しました。「不登校の子どもたちの“いま”によりそうために」と題して、高槻市でフリースクール「はらいふ」を立ち上げて活動をされている木脇嶺さんと、不登校を経験された3人のパネリストの方にお話していただきました。また、「スペースゆう」の「おしゃべり会」のファシリテーターとして参加してくださっている尾上照代さんにも加わっていただきました。保護者の方、支援者の方、元教師の方など、約30人の方が参加してくださいました。
木脇さんのお話は、明るくて暖かいお人柄を表すような内容でした。
・自身の不登校の時の気持ちは複雑であいまいなものである。
・高校を中退してからは、次第に周りの目が厳しくなり、自分なんか生きていても意味がないと思っていた。
⇒ 知り合いの人からボランティアを勧められて高齢者施設に行き、利用者さんに喜んでもらえた。
⇒ 誰かの役に立って人に喜んでもらえて、生きていて意味のない人なんかいないのではと思うようになった。
⇒ ちゃんと勉強して何かをできるようにならないと、人のためにできることは限られていると感じた。
⇒ 何かやろうという気になってきた。・自分が元気になっていくプロセスの中で、支えてくれる人に恵まれていた。
フリースクールはらいふについて
・勉強よりは生き方を共にする。
・自由を大切にする。自分も他の人も自由に気持ちよく過ごせる。
・今、自分自身がやりたいことを大切にしている。わからない子には提案している。
・やりたくないことをやらされるのはエネルギーを削がれる。
・子どもによって求めているものが異なるので、それぞれの形に合ったいい距離を保ちながら付き合っていく。
3人のパネリスト
・自分を合わせるのではなく、自分に合った環境を探していく。
・母親が、人と同じでなくても幸せになれるよ、絶対に大丈夫とポジティブなことばを言い続けてくれた。
・不登校になった時、周りからの無言の圧力が一番しんどかった。
・不登校でもいいよという大人が応援してくれると楽になる。
・学校に行かず家にいる自分が嫌で、悶々とした。
・自分に合った環境や居場所があるかないかで、その後に影響するのではないか。
木脇さんと3人のパネリストのお話を聴かせていただいて、不登校の子どもたちが元気になっていくには、自分に合った環境と不登校を理解して支えてくれる大人たちの存在が大きいということを改めて認識させられました。
その後、5つのグループに分かれて、木脇さん、尾上さん、パネリストの方々も加わり、活発な話し合いや情報交換が行われました。当事者の方と直接お話できたことに、皆さん満足されているように思いました。
木脇さんをはじめ、尾上さん、パネリストのみなさん、お忙しいところ遠くから来ていただいて、たくさんの心に響くお話をありがとうございました。多くの方に満足していただけたことに感謝しています。
また、講演会に参加してくださった皆様、早くから来てお手伝いしてくださったボランティアの方々、ありがとうございました。
尚、11月29日(金)午後7時から8時30分まで阿倍野区阪南町5-15-28の育徳コミュニティセンター右隣の子どもの家分室で、また、12月14日(土)午前10時30分より12時30分まで阿倍野区社会福祉協議会で「おしゃべり会」を開催します。ひとりで悩みや不安を抱え込まないで、同じような立場の親御さんたちと気軽におしゃべりしてみませんか。お茶とお菓子を用意してお待ちしています。