ロックフォール・チーズ

あ、お腹すいてきたな。なに食べようかなー。

ー冷蔵庫を開けるー

（君。いつまでこのチーズを冷蔵庫に入れておく気なんだね。勿体ない気持ちは分かるが、大事に取っておき過ぎるのもどうかと思うぞ）

あぁ、また幻覚が…。今日は威厳のありそうな外人さんが見える。

M:こんにちは。どちら様ですか？

紳士:うむ。私はシャルルマーニュ大帝だ。

（以下 S）

M:…長いですね。シャルルさんでいいですか？

S:西ローマ皇帝と呼ばれた私を知らないと申すか。まぁ私は寛容だ。シャルルと呼ぶことを許そう。

M:有難うございます。で、シャルルさん。このチーズとはどのチーズです？

S:このロックフォールチーズだ。最初に食べてからもう1週間も冷蔵庫に置いたままだろう？

M:あぁ。これですね。

M:ソーテルヌのワインに合わせて買ったブルーチーズなんですが、なんだかひどく臭い上に濃厚すぎて食べにくいんで置いちゃってました。

S:なに！私が皇帝に献上したこのチーズの美味しさが分からんとは、お前はチーズ初心者だな？いつかきっとこのチーズが一番美味しいことが分かるはずだ。まぁ私も最初は青カビに驚いて、青カビを削って食べたんで、「いや、そこ一番美味しいところですから～💦」って言われてしまったんだがな。はっはっは。

M:そういえば、ロックフォールチーズは三大ブルーチーズの１つでしたね。

S:そうだ。そして『チーズの王様』とも呼ばれている。でもまぁ、チーズに慣れない東洋人には最初は食べにくいかもしれないな。

そうだ。そのままではなく、調理してみたらどうだ？パスタと食べても美味しいぞ。

M:そっか。加熱したら少し安心かも。「ロックフォールレシピ人気」ポチッ

S:いちいち気にさわる言い方をするな。本当にチーズが好きなのか？（笑）

さて、どんな料理を作る？

M:あ、この「濃厚ロックフォールカルボナーラ」にしようかな。生クリームとベーコンもあるし！

S:良いではないか。早速作りたまえ。2人分、な。

M:はーい。（食べるんだ）

M:ちょっと手こずりましたができました！

S:おぉ。良いではないか。して、ワインが用意されていないぞ？

M:注文が多いなぁ。じゃ、ソーテルヌの甘いワインでもいいですか？

S:もちろん！ソーテルヌとはいいチョイスだ。さ、食べよう。きっと美味しいぞ！

M:はい。…んー。生クリームを入れてもまだ独特な…。美味しいです。美味しいですけど、なんだか濃いですねー。

S:このチーズは独特のピリッとした刺激があるからな。塩分が多いし個性的な味だが、チーズ好きの行き着く先はこのチーズと言われている。このチーズが病みつきになるくらい色んなチーズを食べてみるといい。

M:はい！有難うございます！経験を積んでいきますーって、あれ？食べ終わったらいなくなっちゃった。

ちょっとロックフォールチーズについて調べてみようかな。

・ロックフォールはフランス南部の岩山にある小さな村・ロックフォール・シュール・スールゾン村が原産で、昔からこの村にある洞窟の中で熟成が行われている。この洞窟で熟成したものだけがロックフォールと名乗ることができる。

・一人の羊飼いが洞窟の中にチーズとパンを
忘れ、3ヶ月後に訪れると、パンは青カビだらけ。そしてチーズは青カビチーズになっていたという逸話がある。

・ロックフォールは100%羊乳を原料とする。羊は厳選されたラコーヌ種のみ。

・ロックフォールの青カビは、ここでしか生息しない青カビ：ペニシリョム・ロックフォルティ（Penicillium roqueforti ）である。

・ペニシリョム・ロックフォルティは、大麦と小麦に限定し作ったパンを黴びさせることで採取する。

・1925年にフランスのチーズとして初めてA.O（Appellation d’Origine）を獲得し、現在はA.O.P（Appéllation d’Origine Controlée）に登録されている。

・ロックフォール・チーズは世界３大ブルーチーズの一つに数えられ、《チーズの王様》の異名もある。

わぁー。すごく由緒あるチーズだったんだな。悪く言ってすみませんでした。なんだかみんな褒め称えてる。私もシャルルさんの言ったように、このチーズが一番美味しい！と思えるくらいのチーズ通になりたいなぁー。

◉現在経験値:140exp＋ワインもしくはチーズに合わせて料理を作る経験値+20＝160exp

ロックフォール ・チーズ

ロックフォール・チーズ