さて、今日紹介する写真はこの記事でおしまいとなる。これが6月のマレーシアのフィルムで撮った最後の4枚である。
通勤の道すがらに野生の猿がいる、という話を聞いて、その猿を撮影するべく毎日「常に備えよ」の体制でクルマに乗っていた私だったが、実際には滅多に見ることがなく、この日ようやく目の前に猿が現れた!
割と高速で走っているクルマから沿道の猿を撮影するには、まず向かう先に猿をいることを発見せねばならない。だからカメラを手にして窓の外を見ているだけではダメなのである。前方遠くに猿がいないか、を注視しておかねば、仮に猿を見つけても80-90km/hで走るクルマから猿を撮影するのは不可能に近い。
この日は首尾よく視界の先に猿の一団が見えたものだから、カメラをに手にしていた私は思わず「猿だ、サルだ!」と声を上げた。そのため運転手が気を利かせてクルマを沿道の猿のそばに停めてくれたのである。ただし窓を開けてはいけない、と言われた。猿が飛びかかってくる可能性があるから、らしい。
35㎜のレンズでは、この絵で撮るのが精一杯であった。しかもクルマには会社の偉い方も一緒だったので、ライカ片手に猿を見てはしゃぐのにはちょっとした躊躇もあった。だがその方もデジカメで猿を撮られていたので、私はちょっと安心するとともに、ひょっとしてデジカメで望遠を使って撮ったほうがいい写真になるのではないか、と考えた。しかし私は自分の写真をトリミングするのは好きではない。2006年から今日まで、ライカで撮影した写真にトリミングしたものは1枚もない。なので次回同じチャンスがあれば90㎜のエルマリートで撮りたいと思った。レンジファインダーのライカは被写体に合わせてレンズを交換すべきで、撮った写真は基本的にはトリミングすべきでない、というのが私の考えである。