『固定資産税の悪夢』

先日こんな記事を見ました。

 

中小ビルの所有者の固定資産税の負担が厳しさを増している、との内容でした。

景気の良し悪しにより、公示地価や路線価は変動します。

固定資産税を評価するもとの固定資産税評価額は

公示地価の7割の水準に、というのが一般的です。

しかし、例え景気の低迷で公示地価が下がっても

比例して評価額が下がらないのが、固定資産税

 

かつて固定資産税評価額は公示地価の23割の水準でした。

しかし、1994年の通達で7割水準に変更です。

当然大幅に増税になり、悲鳴を上げる方急増です。

そこで取られた措置として

毎年少しずつ課税標準を引き上げていく、というものです。

 

なので土地が下がってもすんなり減額されないとか。

 

税額に不満な方は固定資産評価審査委員会に申出可能です。

なんと2006年から申し出件数が増えてるそうです。

しかし評価替え(3年に1)の年のみだそうですが。

 

この申し出が増える予感です。

 

113日のブログで取り上げたコンパクトシティ。

行政の方で立地適正化計画を作り、住み分けの選定です。

『都市機能誘導地区』と『居住誘導地区』と選定し、

そこに人口や都市機能の集中です。

この2つの地区に選定されなければ・・・

当然不動産価格は下がるでしょう。

 

その時に固定資産税の評価が下がるのか?

ひと悶着ありそうな予感です。

 

昔見たある判例で、業者から瑕疵物件を購入した人が

価値の無いものに固定資産税を払うのはおかしい、

と裁判を起こしました。

結果は固定資産税の減額でした。

 

当然の結果の様に見えますが、

何もしなければそのまま納税です。

 

届いた通知を疑わず

支払う方も多いでしょう。

 

たまには数字の羅列を凝視してみては。

 

 

緒方 渉