NHK名古屋放送局が制作する愛知発地域ドラマ『真夜中のスーパーカー』(NHK BSプレミアム/2018328日よる10時放送)でヒロインを演じる女優の山本美月(やまもとみづき/26)が、同作の演出を手がけた大橋守チーフ・ディレクターと共に、モデルプレスなどの取材に応じた。意外にも初のTVドラマ主演となったが、現場ではその円満な人柄や、映画などで場数を踏んできた彼女の主演力が随所に見られたようだ。

 

今作は、愛知県長久手市、古今東西の世界の名車が並ぶ自動車博物館を舞台に、自動車開発に命をかける人々の葛藤と軌跡を描いた、自動車をめぐる夢と興奮のファンタジードラマ。山本のほか、唐沢寿明、上遠野太洸、大森博史、MEGUMI、深沢敦、水木一郎、団時朗らが出演する。

 

山本美月の“主演力”

 

映画『東京PRウーマン』(2015)、『貞子vs伽椰子』(2016)、『少女』(2016)、『ピーチガール』(2017)などで主演を張り、人気女優として勢いを増している山本だが、意外にもTVドラマ主演は今回が初。「主役ということに対して特別感はなかったですが、とても新鮮な現場でした。遅い時間まで撮影が続くこともあり、現場のテンションが上がっていて面白かったです」と充実した様子で振り返った。

 

「何度か主役をやらせて頂いたことで、周りが見えるようになってきたと思います。特に今回は、みんなと一緒に作っている感じがすごく実感できた撮影でした。撮影・照明・録音・俳優さん、スタッフみんながそれぞれこだわりを持って、みんなが作品のために同じ目線でやっていたんです」。

 

大橋氏はそれを裏付けるエピソードとして、撮影初日について明かした。「大きな荷物を持った美月さんが、駐車場で『ドテーン!』と勢いよく転ぶシーンを初日に撮影したんです。でも、みんな緊張していたのか、カメラとのタイミングがなかなか合わず、美月さんに20回以上も全力で転んでもらうことになってしまって。さすがに僕も『もうこれ以上、美月さんに頼めない』と言ったんです。すると、美月さんから『とんでもないです!良いものにしましょ』とまっすぐに返されましてね」。

 

「そんなことを言いました?」と首をかしげる山本だったが、大橋氏は「とてもまっすぐでしてね。初日、現場の緊張感を最初にブレイクしてくれた。僕もハッとさせられましたね。ありがとうこざいました」と感謝していた。