山本美月インタビュー「愛のあるオタクなんです!」

自分自身の今に影響を与えた人物や、ターニングポイントとなった出来事、モノ、場所との出合い。それをきっかけに変化し成長した自分を振り返る。山本美月のビフォー&アフター。

 

──山本さんにとって、人生の大きなターニングポイントは?

「雑誌『CanCam』のモデルになったことです。スカウトされて高1の冬に事務所へ入り『CanCam』のコンテストに受かったのが高3の夏。高校の演劇部にいて、俳優に憧れていたんです。演劇部では『ロミオとジュリエット』のジュリエットとして、有名なバルコニーのシーンを演じたり。裏方も好きで、演出や照明、音響もやりました。『CanCam』出身の女優さんも多いので、私もそうなれたらなと」

──なぜ演劇部に入ろうと?

「小6のとき、学芸会の実行委員だったのですが、主役が全然決まらなくて。早く塾に行きたかったから、私がやる!と名乗り出たんです。『噂の幽霊レイカちゃん』という話で、そのタイトルロールを演ったら、すごく楽しかったのが原点ですね」

──モデル時代は、イメージが固定されているようにも見えました。

「実際の自分とかけ離れていることに悩んだ時期もありましたが、撮影では『CanCam』モデルの自分を演じていました。最初はカメラを彼氏に見立てた“うさぎOL”。そのうち、ずるいくらいに可愛いという“ずるかわ”という形容詞を付けてもらい、狙ってぶりっ子をやるキャラになったんです。設定に現実感がない分、すごく表現しやすくて。1カ月コーディネート企画では、お鍋を触って『熱っ!』と手を耳たぶにやる仕草とか(笑)。“ずるかわ”を確立するのが私の使命で、『CanCam』モデルとしてちゃんと自分のキャラを立てることができたのは大きかったです」

──この撮影でも、ポージングや見せ方が本当に上手で感心しました。

「モデルの仕事はその洋服を見せることが第一。編集さんやライターさんに基礎から教育していただきました。撮影された自分の写真をパソコンで全部見て、先輩のカットと比べてダメ出ししてもらい、復習用にプリントアウト。上手にできなかったお洋服は買い取って、家の鏡の前で練習したりも。まさに体育会系でした」

──今年の9月号で『CanCam』を卒業。“ずるかわ”は、やり尽くした?

「はい。フレアスカスートはうまい具合に回せます。腰だけぐるっと、がコツ。『CanCam』名物らしいです」