「笑えなかった」デビュー当時の苦悩

幼少の頃から妄想が大好きでファンタジーの世界を夢見ていたという山本美月は、スカウトを機に芸能界入り。「すごく退屈だなって思っていた変化のない日常からちょっと抜け出した気がして、ファンタジーに足を踏み入れられる気がした」と当時の心境を振り返った。

現在は専属モデルを務める雑誌「CanCam」で度々表紙を飾っているが、モデルになりたての頃は「笑えないしポーズもできないし、1カットも載っていない号もあった。求められていることが何もできていなかった」と苦悩の連続だったという。笑顔を作るため「割り箸を噛んで必死に口角を上げる練習をしていた」と陰で努力を重ねていた。

女優として飛躍の転機は?

「デビューしたての頃は鳴かず飛ばず」の日々が続いたというが、それを変えたきっかけは、オーディションで役を掴み取った映画『桐島、部活やめるってよ』(2012年)への出演だった。「オーディションを勝ち抜いたことが嬉しかった。自分に自信がついた」と、もともと女優志望だったこともあり、どんどんと芝居に入り込むように。「この仕事をしてない自分には戻れない。いろんな役をやって、いろんな人生を味わうのが楽しい」と女優としての喜びを語った山本。

公開を控える映画『ピーチガール』(520日公開)など、最近では主演作も続いているが、“主役”への憧れは人一倍強く、「小さいときから魔法をかけられる側より魔法をかける側が良かった。画面を通して人の心を動かしたい」と思いを語った。