今回、取り上げますのは、「響(ひびき)小説家になる方法」(柳本光晴作品)の第1話「投稿の日」です。
小説家になる方法という、文芸ジャンルを漫画化するために、作者の柳本光晴氏は、どのような手法で行うのか、非常に興味深いです。
漫画は絵で物語を語るものです。(セリフやナレーションもありますが)
小説作品のすごさとか、小説の出来不出来をどのように絵で表現するのか楽しみです。
【簡単なあらすじ】
近年、読書離れが叫ばれていて、本が読まれなくなっていたが、小説誌「木蓮」の編集部では、太宰治のようなスター小説家の登場が必要だと考えていた。
そんなある日のこと、文芸誌「木蓮」の新人賞に応募されていた、住所も名前を書かれていない作品を編集者の花井は、偶然に手に取り、読んでみることになった。
応募条件が満たされていないので、すでにその作品はボツとなっていたが、花井はふと読んでみたのだった。
どうやら、花井が読んだ作品は、太宰治の再来を予感してしまうものであった。
一方、北瀬戸高校に入学したばかりの主人公の響(ひびき)は、読書好きで、本ばかり読んでいるような女の子だった。
響(ひびき)は、友人あるいは幼馴染の椿涼太郎と同じクラスになり、2人で文芸部に入部することになり、部室へ行った。
同校の文芸部では、必ず何かの部活に入らないといけないため、不良のたまり場のようになっていたのだった。
響(ひびき)は、文芸部の部長らしく不良とケンカするのだったが、彼女は意外に強く、ちょっとおかしいくらいに、向かっていくのだった。
響(ひびき)は、極めて暴力的な態度を椿涼太郎に叱られる。
そして、響(ひびき)は、「どうしていつも1人になってしまうのかな、、、」と悩むのだった。
【僕の考察】
物語の語られ方すると、花井が太宰治の再来のような才能を感じさせられた作品を執筆したのは、響(ひびき)ということになります。
といいもの、14ページに「ちょっとやることがあって、今年に入ってほとんど本を読んでないの」というセリフがあり、響(ひびき)は、3カ月ほどで小説を書き上げたのだと推察されます。
小説の新人賞の締め切りは、明後日のようなので、今後の展開として、花井が響(ひびき)を探し出すストーリーが語られると思います。
非常に興味深い第1話でした。
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