今は国際社会です。

スピードが物を言う時代であり、仕事の速い人が評価される世の中です。

大人である親なら、痛切に実感していることでしょう。

そのため、わが子を思う親なら「スピードのある子に育ってほしい」と願います。

将来、わが子がスピード社会でうまくやっていけるように、早い時期から「スピード」を求めようとします。

その結果、子どものしつけにもスピードを要求してしまうようになるケースがあります。

お買い物をさっさとできるようになってほしい。

素早く着替えができるようになってほしい。

早足で歩けるようになってほしい。

もっと勉強のスピードを上げてほしい。

教育熱心な親ほど、いつの間にか子どもの教育に「スピード」を求めようとします。

のろのろ動く子どもにいらいらしていませんか。

それは知らぬ間に、子どもへスピードを求めている兆候です。

そういう親に限って、子どもができるようになってもそれが当然だと思い素直に喜びません。

 

いつもいらいらを隠せず「早くしなさい!」と叱ってばかりになります。

子どもは叱られて元気をなくし、なかなかスピードが身につくようになりません。

生きていくために、速いかどうかは問題ありません。

もちろんスピードがあれば、強力な武器の1つになりますが、必須ではない。

あればいいですがなくてもいい。

英語と同じです。

あったほうが便利ですが、生きるために必須ではありません。

なくても生きていくことはできますし、幸せになることもできます。

本当に大切なのは、速いかより、できるかです。

「できること」が1つでも増えれば、素直に心から喜べる親になりましょう。

 

できることが増えていく子どもの成長に喜びを感じてください。

親が喜ぶと、子どもは嬉しくなります。

できるかどうかを親が喜ぶと、実は子どもは自然にスピードが出てきます。

もっと手際よくやってみせ、親を驚かせようとするからです。

親の喜んでいる顔を見たいと思い、手際よくするために知恵を振り絞り始めるのです。