第三段(1/1) 徒然草/兼好法師 | MOKUAN(もくあん)

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仏教ファンから縁あって出家した0.1人前の隠者系ぼんくら僧侶。
ポップカルチャーへの欲望や執着が消えない困ったさんのパンケーキ。

(超訳)

色んなことが得意で優れていたとしても、色恋や男女の心理の機微を理解しようとしないようなヤツは物足りない感じがする。

 

凄い高値で買ったスワロフスキーのコップの底が抜けていたー!というような気がするだろう。

 

 

夜露や朝の霜に袖を濡らし、

いろんなお店・おねーちゃんちをフラフラと渡り歩き、

親の注意やら世間様の誹謗中傷を気にしてしまって

心にヒマがなく、

矛盾・ジレンマ・ダブルバインドに心がグチャグチャにかき乱される。

 

 

あちらこちらで好きなコトしてるクセに、誰とも寝ないで一人寂しい夜を過ごすことが多く、悶々としてなかなか寝付けないようなヤツって、側から見ててスゴイ面白い(そういう魅力があるよね)。

 

上記のように、恋愛事情に心身を費やしているような色男の中でも、ただやみくもにセックス大好き〜というのではなくて、

 

女性からの「色男には悩みが多いのね。それが魅力的〜!」やら「母性本能くすぐられるわー」っていうような安易なもてはやされ方をしない、

高倉健みたいな色男の方が、目指すに望ましい。

(男から見てもカッチョイイ男なんじゃないだろうか)。

 

 

 

(原文)

 

よろづにいみじくとも、色好まざらん男は、いとさうざうしく、玉の巵の当なき心地ぞすべき。

露霜にしほたれて、所定めずまどひ歩き、親のいさめ、世のそしりをつつむに心の暇なく、あふさきるさに思ひ乱れ、さるは独り寝がちに、まどろむ夜なきこそをかしけれ。

さりとて、ひたすらたはれたる方にはあらで、女にたやすからず思はれんこそ、あらまほしかるべきわざなれ。

 

 

(解釈)

帝王学に恋愛についての記述があるものなのかどうかはしらないが、まだ三段目なのに、こんな内容アリ?っていう段です。

 

女大好きー!のパリピになるな。

「不器用ですから」と言いながらも、男女から共にモテる男になれ!という内容です。