グレート・ヴィンテージの2003年のボルドーワインを楽しむ企画の2回目として、大好きなシャトー・ピション・ラランドを楽しんで来ました!

 

 

(写真)シャトー・ピション・ラランド2003。この白地に金色の上品なラベルを見ると胸が高鳴ります!

 

 

 

今年は20年目となる2003年のボルドーを楽しんでいく予定ですが、その第1段のシャトー・コス・デストゥルネル2003はものの見事に当たって抜群でした!第2段は同じくスーパー・セカンドのピション・ラランド、非常に楽しみです。

 

(参考)2023.1.7 シャトー・コス・デストゥルネル2003(新年最初のワイン)

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12783258583.html

 

 

 

色は美しいボルドー・ルージュ。中央に明るさを感じたコスに比べると、かなり濃厚な色合い。もう十分こなれてはいるものの、縁もまだまだハッキリしていて、熟成の途上という印象です。

 

香りは甘い香りがパツーンと強烈に香ってきます!ピション・ラランドは4種類のぶどうをバランス良くブレンドした、包み込むような温かみのある香りが特徴ですが、どちらかと言うとカベルネ・ソーヴィニョン主体の硬質な香りが支配的でした。見事なまでに芳しい香りで、ここは20年間の熟成を大いに感じます。

 

味は旨味と甘さがうわっと迫ってきます!この感じはコスによく似ています。きっとこれがぶどうが完熟した2003年の特徴なんでしょう。過去のヴィンテージでは1989年のボルドーに近い印象を持ちます。ただし、ストラクチャーは明らかにピション・ラランドの方がしっかりしていて、タンニンも完全には溶けこんではおらず飲み応えも抜群!

 

 

 

ブラボー、2003年!!!(今年2回目)

 

太陽に祝福されたヴィンテージ!!!

 

 

 

いや~、コスに続いて、ピション・ラランドも抜群でした!2003年って本当に凄い!コスはちょうど飲み頃でしたが、ピション・ラランドはあと5年はもちろん、10年も十分に持ちそうなポテンシャルでした。

 

さらに2003年は典型的なピション・ラランドよりも力強い印象を持ちました。セパージュを調べたら、通常の年よりもカベルネ・ソーヴィニョンの比率が高く、逆にカベルネ・フランは入っていないとのことでした。フランが入っていないだけで雰囲気が変わりますね。

 

 

 

 

 

さて、サブタイトルにした通り、この日は午後に上野水香さん主演のバレエ公演(東京バレエ団)を観に行きました。バレエを観に行くのは2019年末にハンブルクで観た、ハンブルク・バレエ団のバッハ/クリスマス・オラトリオの公演以来3年ぶりです。上野水香さんが芸術選奨文部科学大臣賞を受賞され、その記念公演でボレロを踊ると聞いて観に行ったんです。

 

 

 

そのモーリス・ベジャール振付のボレロですが、めちゃめちゃ凄かった!上野水香さんのボレロを観るのは2回目ですが、もう圧巻!ボレロのリズムに上下するしなやかな長い肢体、堂に入った柔らかい踊りと細やかな手先の動き。

 

後半は人間の本能を思わせる野生的な踊りへと豹変、周りをぐるっと取り囲む男性ダンサーを引き込む魔性!メロディ(上野水香さん)とリズム(男性ダンサーたち)を超えたストーリーを感じました!

 

 

上野水香さん、まるでボレロを踊るために生まれてきたかのよう!そのくらい音楽と踊りが完全に融合した、震えるような感動を覚えた最高のバレエでした!

 

終演後は東京文化会館大ホールの1階席が総立ちになって、めっちゃ盛り上がっていましたね!(一つだけ、これを観てしまうと、もはやコンサートでボレロを楽しめなくなってしまう〜、という嬉しい悲鳴が〜!笑)

 

 

 

そして、ボレロのほかに、ローラン・プティ振付の「シャブリエ・ダンス」と「チーク・トゥ・チーク」の2作品も披露されました。どちらも小粋な踊りでとっても良かった!ユーモアやチャーミングな面も見せて、上野水香さんの踊りや表現の幅広さを大いに感じます。

 

(なお、チーク・トゥ・チークの後には、まさかのルイジ・ボニーノさんご本人(プティ作品の振付のオーソリティ・2002年の新国立劇場のバレエ「こうもり」のウルリック役)が、カラフルな緑のシャツに黄色のシューズで登場!上野水香さんの記念公演に遠路を駆け付けた形ですが、このど派手な出立ちはスーパーマリオの「ルイジ」のシャレですよね?笑 イタリア人って、何でこんなに素敵なんだろう!)

 

 

 

ということで、上野水香さんのバレエを存分に堪能しましたが、その夜にシャトー・ピション・ラランド2003を味わったんです。私は「ポイヤックの貴婦人」と称され、エレガントで女性的なワインと言われているピション・ラランドには特別な想いがあって、親友の誕生祝いだったり、会社の後輩の成功の打ち上げだったり、特別な女性を讃える場面で、ピション・ラランドを開けることがよくあります。

 

この日、上野水香さんのハレの舞台に合わせて、最高のピション・ラランドを開けたのは、ワインや芸術を愛する者として非常に嬉しく、素晴らしい機会となりました。上野水香さん、ますますのご活躍を心より祈っております!

 

 

 

 

 

(写真)この日の公演パンフレットからボレロの一場面。私はシルヴィ・ギエムさんとアレッサンドラ・フェリさんのファンで、日本のバレリーナでファンになるのは上野水香さんが初めてですが、上野水香さんご自身、ギエムさんとフェリさんに憧れ、尊敬している、という話をされている記事を読んで、とても嬉しくなりました。