(今年ブログへの掲載を控えていた記事その2) 今年のGWに広島に旅行に行って来ました。4日間、広島の各地を巡った様子をご紹介します。

 

 

 

 

 

4月29日(金・祝)

 

広島には前日28日(木)の仕事の後、遅いフライトで入りました。広島には前々から行ってみたいと思っていましたが、この旅行の直接のきっかけは、フライトのマイルが期限切れになってしまうからでした…苦笑。

 

 

広島1日目。この日は宮島を巡りました。何と言っても、厳島神社がハイライトです!

 

 

 

(写真)嚴島神社。敢えて満潮時(上)と干潮時(下)の2回に行きましたが、変化を楽しめてとても良かったです!

 

(写真)大鳥居。私が行った時は絶讃工事中でした、笑。干潮時には近くまで行けるので、多くの人たちで賑わっていました。

 

(写真)嚴島神社の能舞台。すぐそばにある厳島神社宝物館では、広島藩で採用された能の喜多流についての展示もありました。「武士らしい素朴で豪胆な形」という喜多流。いつかここの舞台で観てみたい。

 

なお、嚴島神社では、毛利元就が能を上演して、福島正則が常設の能舞台を設けた、との解説もありました。どちらも立派な武将ですが、能にも力を入れて、本当に尊敬。

 

 

 

(写真)見どころの多い嚴島神社ですが、私が特に楽しみにしていたのが、卒堵婆石。満潮時は水没して見えませんが、干潮時に確認することができました!

 

平家打倒の密議に参加して鬼界ヶ島(鹿児島県のほぼ最南端の離島)に流された平康頼が卒堵婆を海に流し、そのうち1本がこの卒堵婆石に辿り着いたんです!そして、あの歌舞伎や能で有名な「俊寛」の物語ができたとは、胸が熱くなります!

 

 

(写真)ランチは宮島ならでは、ということで、特選牡蠣屋定食。過去最高に巨大な牡蠣フライ!広島レモンジントニックと共に。

 

(写真)お約束で、ちゃんと紅葉まんじゅうも食べて来ました、笑。

 

(写真)宮島マリン水族館。白い大きな生きものは、この水族館のアイドルのスナメリ。瀬戸内海の食物連鎖の頂点なんだそうです。アシカショーも観ました。何とボールを15回もリフティング!最後に出てきた巨大なアシカのど迫力!

 

なお、水族館の展示で、広島の牡蠣は、①瀬戸内海の島が大きく穏やかな海、②河川が流れ込み栄養が豊富、③大量に養殖しているので繁殖しやすい、この3点から名物になっているとのこと。良く分りました。

 

 

 

(写真)素晴らしかった宮島観光の締めは、穴子白焼きと、あなごめし特上大盛り。美味しいあなごを地酒と合わせて、とても美味しかったです!

 

 

 

 

 

4月30日(土)

 

広島2日目。この日は広島から電車で1時間の呉のまちを観光しました。昔から造船で栄えたまち。今も海上自衛隊の基地として有名です。

 

 

(写真)大和ミュージアム。戦艦大和の巨大な模型があり、子供の頃に「宇宙戦艦ヤマト」に熱狂した世代としては大いに感激しました!

 

また、呉のまちが造船とともにどのように栄えていったのか?造船や軍艦、世界情勢などを総合した展示が非常に見応えがありました!

 

 

(写真)ランチは呉名物の呉冷麺。さっぱりした味わいが美味しかったです。

 

 

(写真)呉は映画「この世界のかたすみで」の舞台。主人公のすずさんと周作さんの切ない物語ですが、周作さんが海軍に勤めていたので、2人はこの場所でのみ会えたのでした。

 

(写真)入船山記念館。旧呉鎮守府司令長官官舎で、あの東郷平八郎元帥の離れ座敷などがありました。

 

(写真)入船山記念館のそばに移設された旧呉海軍工廠時計。呉の海軍の工場で、働く人たちのスケジュール管理や労働時間の把握に大きく貢献したそうです。

 

(写真)歴史の見える丘からの造船所の眺め。NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、源実朝の願いで、唐に行くための大きな船を造ったものの、重すぎて海に出られなかった回がありました。造船の技術は一朝一夕で培えるものではないことが実感できます。

 

(写真)潜水艦博物館。実物の潜水艦の中がミュージアムとなっており、実際に潜水艦の狭い中を見学できました!テレビでも見たことがありますが、予想よりもかなり狭かったです。

 

 

 

(写真)夕暮れクルーズに参加しました。海上自衛隊の大きな艦船や潜水艦を間近で見られて感動!日没時には、トランペットにより君が代が演奏される中、国旗が降ろされていって、厳粛な気持ちになりました。海上自衛隊のみなさま、本当にお疲れさまです!

 

(写真)夕食は呉焼きうどんシーフードスペシャル。呉焼きはうどんを使って、折り畳むのが特徴なんだそうです。

 

 

 

 

 

5月1日(日)

 

広島3日目。この日は広島市内を周ります。原爆の悲惨さを伝える施設を初めて見に行きました。

 

 

(写真)まずは原爆ドーム。もともとは広島県物産陳列館。この建物の真上で原爆が爆発しましたが、爆風を真上から受け、また重厚な造りだったため、奇跡的に建物が残りました。

 

 

(写真)私が広島で最も感銘を受けたのが、この原爆死没者慰霊碑→平和の灯→原爆ドームの一直線の並び。記念碑の「過ちは繰返しませぬから」の言葉が心に沁みます。

 

(写真)広島平和記念館。たっぷり3時間は観ました。原爆の悲劇や悲惨さについて、粛々と事実を伝えていたこと、そして、「◯◯さんが」と、多くの被爆者たちの実例を具体的に伝えていたことが非常に印象的でした。

 

(写真)ランチは極厚肉の汁なし坦々麺。汁なし担々麺は広島のB級グルメの代表格なんだそうです。

 

(写真)世界平和記念聖堂。被曝したドイツ人神父のフーゴー・ラッサールさんが建設に尽力された、と広島平和記念館に展示がありました。

 

 

(写真)広島城。お城の建物は原爆で跡形もなくなってしまいましたが、このユーカリの木だけは逞しく残ったそうです。

 

中に広島の歴史の展示がありましたが、広島は海・川・陸の交通の要衝。もともと毛利家は山城に拠点を構えていたが、海を埋め立てて広島城を造った、とありました。だから広島には地下鉄がないんですね!

 

また、浅野家は能を振興した一方で、人形浄瑠璃と歌舞伎は禁じた、とありました。それが理由で宮島歌舞伎が発展したんですね!と大いに納得。

 

 

 

(写真)縮景園。浅野家が能の考え方を取り入れて造った庭園で、回遊式の見事な庭園でした!広島市内を流れる流川は、ここの池から出ているそうです。

 

(写真)この日の夕食。広島名物、がんす焼き。

 

(写真)広島風お好み焼きDXスペシャル。ビールに合って、最高の食事!

 

 

 

 

 

5月2日(月)

 

広島4日目。この日は広島から電車で1時間30分の尾道を周りました。よく言われる、風情のあるまちなみが素晴らしかったです!

 

 

(写真)広島から尾道へ移動。まずはランチで、尾道ラーメンをいただきました。魚介のダシの利いた醤油味でとても美味しかったです!

 

 

(写真)尾道で育った作家、林芙美子像。下の石碑は代表作「放浪記」からの一節です。育ったまちに帰った万感の思いが伝わってきますね。

 

(写真)尾道の有名なアーケード。レトロな商店街が雰囲気あります。旗の台のアーケードに似ていると思いました。

 

 

(写真)ケーブルカーで千光寺山に登った展望台からの眺め。美しい尾道水道が見えて絶景でした!

 

(写真)おやつは瀬戸内レモンケーキ。素晴らしい景色を眺めながらの地元スイーツ、めっちゃ美味しかったです!

 

(写真)千光寺山を徒歩で下りますが、文学のこみちとなっていて、様々な作家の作品の一節が石に刻まれていて、とても興味深かったです。それらを代表して、尾道に住んでいた志賀直哉の石碑。暗夜行路からの一節です。

 

(写真)千光寺を下ると、猫の細道となります。沢山の猫が住んでいて、みんな名前が付いているそう。写真は「福石猫」。石を猫のように色付けしていて、何とも可愛らしい。

 

(写真)艮(えびす)神社。クスノキが非常に立派!神社とクスノキと岩としめ縄のコントラストが素晴らしい!

 

(写真)おのみち映画資料館の前にあった大きな映写機。資料館では、小津安二郎(映画監督)の特集展示や昭和の映画のノスタルジックなポスターがあって、とても見応えがありました。

 

(写真)尾道焼き。砂ズリとイカ天が特徴。今回の広島旅行では、広島風お好み焼き、呉焼き、尾道焼きと3種類食べることができました。

 

 

 

 

 

ということで、初めてとなる広島旅行は非常に充実した旅となりました!映像や書籍ではいろいろ見てきましたが、原爆の恐ろしさ、被爆者の方々の悲惨な歴史に広島現地にて触れることができ、とても厳粛な気持ちとなりました…。日本人として、広島に行くことができて、本当に良かったです。(と同時に、もっと早く行くべきだったと痛感しました。)

 

 

 

私は東京生まれの東京育ちですが、修学旅行は中学校も高校も奈良・京都でした。日本の古来の歴史を知るということで、中学校は奈良・京都でいいと思いますが、高校は広島に行った方が良い。日本人として、広島と呉は早く見に行った方が良い、と大いに実感したところです。