新年2本目のワインを楽しんできました。ボルドーのスーパーセカンドのシャトー・コス・デストゥルネル、とても楽しみです!

 

 

 

(写真)シャトー・コス・デストゥルネル2002。印象的な白地に紫色のラベル。

 

 

 

シャトー・コス・デストゥルネルは、ボルドーはサンテステフ村の格付第2級のワイン。サンテステフの筆頭のワインであり、そのクオリティの高さから、スーパーセカンドと呼ばれる、高い評価を得ているワインです。

 

 

 

色は美しいボルドー・ルージュ。先週のムートンよりも中央は濃く、縁もそんなにオレンジにはなっていません。20年経ちましたが、この先まだまだ十分飲み頃を楽しめるワイン、そんな印象を持ちました。

 

 

香りはとても芳しい香り。スパイシーだったり、土っぽかったり、コスやサンテステフの特徴を感じますが、形容の難しい香り!笑 とても複雑で、なかなかこれっ!と喩えようのない香りで困りました。

 

先週に楽しんだシャト-・ムートン・ロートシルトのカシスを主体とした香りとは、明らかに異なる香りです。結論しては、もはや「コスの香り」というしかありません。本当に独特な香りです。

 

 

味はアルコールの厚みと酸味を感じて、全般的には、やはりスパイシーな印象。また、ギュっと詰まった凝縮度の高さは、サンテステフのワインならでは。タンニンもそれなりにありました。

 

ボルドーですが、ほとんどコート・デュ・ローヌのワインではないか?笑、と思えるくらいに独特な味わいです。(ボルドーにはない品種の)シラーが混ざっているのでは?と冗談を言われることすらあるコスの真骨頂!肉料理の鴨に抜群に合いました。そして、あと5年から10年は十分楽しめるポテンシャルを感じました。

 

 

 

シャトー・コス・デストゥルネル2002、とても個性的で素晴らしいワインでした!いや~、コスは本当に独特なワイン。以前に2015年のボルドーワイン39種類を水平で試飲した時にも、沢山のシャトーの中で、スパイシーでエキゾチックな香りのコスの存在感を大いに感じましたが、今回もその片鱗を十分に見ることができました。

 

(参考)2018.5.26 ボルドーワイン・エクスペリエンス 2015 Vintage

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12379094828.html

 

 

 

 

 

さて、今回は本ブログに初登場となるシャトー・コス・デストゥルネルですが、このワインには大きな思い出があります。私が初めて垂直試飲会に参加したのが、このシャトー・コス・デストゥルネルの試飲会だったんです!1997年のことでした。

 

 

垂直試飲会(ヴァーティカル・テイスティング)とは、同じシャトー(ブルゴーニュの場合は同じドメーヌの同じ畑)で、ヴィンテージの異なるワインを複数、試飲する催しです。同じシャトーですが、毎年気候条件が違うので、年によりぶどうの出来が異なり、また、ボルドーの場合はぶどうの品種のブレンドの仕方(セパージュ)も変わるので、香りや味わいが異なります。

 

さらには熟成による変化も、年によってタンニンや酸味が異なるので様々。その違いをグラスを横に並べて比較しながら楽しめる、本当にありがたい企画です。

 

 

初めて参加する垂直試飲会。しかも特別なヴィンテージのワインも試飲するということで、とても緊張しましたが…、どれも美味しいワインで、横並びで試飲すると違いがよく分かり、貴重な経験でした。その時試飲したシャトー・コス・デストゥルネルの12ヴィンテージは以下の通りです。おそらく、ワイン好きの方にはたまらないラインナップだと思います。

 

 

CH. COS D’ESTURNEL 1990

CH. COS D’ESTURNEL 1988 (MAGNUM)

CH. COS D’ESTURNEL 1987

CH. COS D’ESTURNEL 1986

CH. COS D’ESTURNEL 1985

CH. COS D’ESTURNEL 1983

CH. COS D’ESTURNEL 1982

CH. COS D’ESTURNEL 1978

CH. COS D’ESTURNEL 1975

CH. COS D’ESTURNEL 1971

CH. COS D’ESTURNEL 1970

CH. COS D’ESTURNEL 1966

 

 

特に今でもよく覚えているのが、1982年のシャトー・コス・デストゥルネルの素晴らしさ!ボルドーのグレート・ヴィンテージの中でも、1982年は1961年と並んで、特別に偉大な年ですが、なぜ1982年が偉大な年と言われるのか?いざ試飲してみたら、圧倒的な説得力がありました!

 

その時の1982年の感想は、香りは芳醇でリッチ、トリュフの香り、ブルゴーニュのワインの香りのよう。味はエキゾチックで、とてもワインとは思えない味、度数が高めで、他の年とは明らかに違う、素晴らしい!、でした。ワインを飲むようになって、まだそんなに経っていない時期だったので、今見てみると???な点もありますが、頑張ってコメントしていますね、笑。

 

 

1982年を筆頭に、素晴らしいヴィンテージのコスをいろいろ試してみて、1966年~1990年の24年に渡るヴィンテージの違いを体感して、ワインのヴィンテージって凄い!ワインはヴィンテージの違いを楽しむお酒なんだな、という印象を、強く持った機会でした。

 

 

 

本ブログでは、ヴィンテージにそれなりにこだわったワインの記事を書いていますが、思えば、その原点となるイベントだったのかも知れません。そして、今年は、その象徴となるような記事を書くことを今後予定しています。どうかどうか、無事にその時を迎えられますように~、なむなむ~。乞う、ご期待!