ブラウンズのアフタヌーン・ティーでお腹も心も大いに満たされました。ロイヤル・オペラまで少し時間があるので、絵を観に行きましょう。昨日もフェルメールを観に行った、ナショナル・ギャラリーです!
(参考)2019.4.29 ロンドン観光その3(ナショナル・ギャラリー)
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12462978872.html
ロンドンを代表するナショナル・ギャラリーは無料の美術館です。つまり、フラッと1時間だけ観に行く、という芸当ができるんです。今日はターナーや印象派の絵を中心に観て周りました。
(写真)Joseph Mallord William Turner/Ulysses deriding Polyphemus-Homer’s Odyssey, 1829
※購入した絵葉書より
イギリスということで、まずはターナーの絵です。ホメロスの叙事詩「オデュッセイア」にあるオデュッセウスとポリュフェモスの一場面の絵。ひとつ目の巨人ポリュフェモスをやっつけて脱出する英雄オデュッセウス一行の褐色の船と岩壁が織りなす、躍動感溢れる絵。茶色、水色、白のコンビネーションが素晴らしい。
ターナーはこの他にも、
◯Dutch Boats in a Gate, 1801
◯Calais Pier: An English Packet Arriving, 1803
◯The Parting of Hero and Leander, 1837
◯The Fighting Temeraire tugged to her last berth to be broken up, 1838
などの絵に魅了されました。イギリスを代表する画家、流石のラインナップです。
(写真)Claude Monte/The Thames below Westminster, 1871
白い霧に浮かぶウェストミンスター宮殿が美しい。テムズ河からの景色です。色を白と茶に絞って、濃淡で表しているのが印象的。手前の人物や河を行く船とウェストミンスター宮殿の対比。
なお、”Westminster”とあると、どうしても英国王室の儀式やヘンデルのお墓のあるウェストミンスター寺院を思い浮かべますが、場所はより陸側で、テムズ河岸にあるのは絵に描かれているビッグ・ベンでも有名な国会議事堂です。「どうして国会議事堂なのに、ウェストミンスター?」と思いましたが、国会議事堂の正式名称が「ウェストミンスター宮殿」でした。
今回のロンドン滞在では緑地を集中的に見に行って、結局、ビッグ・ベンも国会議事堂も見ませんでしたが(笑)、ナショナル・ギャラリーでモネの絵で観れたのは嬉しかったです。
(写真)Camille Pissarro/The Boulevard Montmartre, 1897
モンマルトルの夜を暗めの筆致で描いたピサロの絵。ほとんどカンディンスキーの一歩手前というくらいに抽象化されていますが、モンマルトルの幻想的で賑やかな雰囲気がよく出ています。
(写真)ナショナル・ギャラリー
1時間くらいの滞在でしたが、昨日に引き続き、ナショナル・ギャラリーを大いに堪能しました!東京の美術館の企画展を3時間ゆっくり楽しむのもいいですが、1時間ぐっと集中して、目的を持って一部の絵を観るのもいいものですね。(続く)