今回のペーザロ・ロッシーニ音楽祭での私の最後の公演、バリトンのニコラ・アライモさんのリサイタルに聴きに行きました。
ROSSINI OPERA FESTIVAL
GRANDI SCENE ROSSINIANE
Consulenza di SERGIO RAGNI
(Teatro Rossini)
Direttore: MICHELE SPOTTI
NICOLA ALAIMO
REMO GIRONE
CORO DEL TEATRO DELLA FORTUNA M. AGOSTINI
Maestro del Coro MIRCA ROSCIANI
ORCHESTRA SINFONICA G. ROSSINI
Gioachino Rossini
Torvaldo e Dorliska
Sinfonia
Aria Duca «Cedi… Indietro. Ah qual voce d’intorno rimbomba»
Maometto II
Coro «Dal ferro dal foco» e Cavatina Maometto «Sorgete, sorgete»
Il viaggio a Reims
Scena «Ah! Perché la conobbi?» e Aria Milord «Invan strappar dal core»
Semiramide
Sinfonia
Scena «Il dì già cade», Coro «Ah! La sorte ci tradì» e Aria Assur «Deh… ti ferma… ti placa»
(写真)開演前のテアトロ・ロッシーニ
(写真)ペーザロ・ロッシーニ音楽祭のコンサートのポスター。私は上の2つを聴いたことになります。
例によって演目は事前には分からず(笑)。会場でプログラムをもらうと、マホメット2世にセミラーミデ、大好きな作品が入っていました!
最初のトロヴァルドとドルリスカは初めて聴きますが、ロッシーニらしい軽快な曲。キビキビとしたオケが素晴らしい。ロッシーニは何を聴いても楽しいものですね。
次はマホメット2世。2008年のペーザロ・ロッシーニ音楽祭の初めての来日公演で観て大いにはまった作品。個人的にロッシーニの最高傑作と思っています。
しかも午前中にファーノのロッシーニ展で、ちょうどここの場面の楽譜を見たばかり!本当に奇遇です。ニコラ・アライモさん、マホメットのカヴァティーナを速いテンポで歌い切って喝采を浴びていました!
昨日オペラ全体を観たランスへの旅に続いて、セミラーミデ。4月にMETのライブビューイングで観ましたが、実演で聴けるのは嬉しい限り。まずは序曲。オケがキレキレの演奏!途中のロッシーニ・クレシェンドの部分も盛り上げまくります。ピッコロはリサイタルが始まる前に何度も練習していましたがバッチリでした。
その後のアライモさんのアルサーチェのアリア!METのライブビューイングで聴いたイルダール・アブドラザコフさんも素晴らしかったですが、アライモさんも迫真に迫る素晴らしい歌!観客もめっちゃ盛り上がっていました!
アンコール1曲目のウィリアム・テルをしっとりと聴かせた後、2曲目はチェネレントラのドン・マニフィコの”Miei rampolli femminini”(わしの娘たちよ)!さすがロッシーニ好きが集まる会場。この曲名がアナウンスされただけで会場は盛り上がります。
アライモさんのドン・マニフィコはアジリタや早口言葉はもちろんのこと、女性のマネも含め演技が素晴らしい!これはもはや至芸です!爆発的に盛り上がって、素敵なリサイタルを終えました。いや~、ロッシーニは楽しい!!!
さて、この公演をもって、私のペーザロ・ロッシーニ音楽祭の観劇は終わりました。リッチャルドとゾライデ(2回)、アディーナ(2回)、セビリアの理髪師、ランスへの旅、リサイタル2回。珍しいオペラや素敵なリサイタル、ロッシーニ没後150周年にこれだけ多くのロッシーニの公演、素晴らしい音楽を堪能できて、大きな大きな思い出となりました!
ロッシーニ好きとして、ロッシーニの生まれたまちを訪れて、その音楽を心の底から楽しんで。ロッシーニに少しは敬意を表せたかな?と思ったところです。
ロッシーニのオペラは全部で40作品くらいある中で、まだ20作品くらいしか観ていません。まだまだ道半ば、という感じです。これからも素晴らしいロッシーニの音楽の世界を、楽しみながら探求して行ければと思います!