スコットランドの映画「ウイスキーと2人の花嫁」を観に行きました。

 

 

 

ウイスキーと2人の花嫁

 

監督:ギリーズ・マッキノン

脚本:ピーター・マクドゥガル

製作:イアン・マクリーン/アラン・J・ワンズ

音楽:パトリック・ドイル

美術:アンディ・ハリス

原作:コンプトン・マッケンジー

 

ジョセフ・マクルーン:グレゴール・フィッシャー

ペギ-・マクルーン:ナオミ・パトリック

カトリーナ・マクルーン:エリ-・ケンドリック

ワゲット大尉:エディ・イザード

オッド軍曹:ショーン・ビガースタッフ

アンガス:ブライアン・ペティファー

ジョージ・キャンベル:ケヴィン・ガスリー

マカリスター牧師:ジェームズ・コスモ

 

(参考)映画の公式サイト

www.synca.jp/whisky/

冒頭に2分の予告編の映像が出てきます。

 

 

昨年「プラハのモーツァルト」や「ダンシング・ベートーベン」を観た際、面白そうなウイスキーの映画が予告編で流れていたので、始まったら観に行こうと思っていましたが、バタバタしていて失念していて、最終日ギリギリに観に行きました。1月に観た映画「バレエ・リュス」と言い、どうしていつもこんなに慌ただしいのか?(笑)

 

この映画は、スコットランドの島を舞台に、ウイスキーをこよなく愛するユーモラスでお茶目な島民たちと、父と娘の愛の物語です。ナチス・ドイツによるロンドン空襲が激しさを増す第二次世界大戦中、人々にとって「命の水」であるウイスキーが枯渇してしまっていた時代に、スコットランドのエリスケイ島沖で大量のウイスキーを積んだ貨物船SSポリティシャン号が座礁した事件の実話を基にして、父親と結婚を希望する2人の娘を中心に描いた物語です。

 

全編スコットランドでロケが敢行され、当時の面影を残す歴史的建造物など、スコットランドの名所の美しい映像が沢山出てきます。1949年の原作はイギリスの映画史上伝説のコメディとのことで、本作品はそのリメイクに当たります。エディンバラ国際映画祭のクロージング作品としてワールドプレミアされた時には。観客からスタンディングオベーションで迎えられたそうです。

 

 

見終ったら、「ブラヴォー」と叫ばずにはいられないくらい、素晴らしい映画でした!心の底からウイスキーを楽しむ人々、親子の感動的な絆、のんびりした島民のいざと言う時の結束、美しい自然がこれでもかと出てくる映像。物語は「これ、本当?笑」と思うところもある、ちょっと緩いストーリーですが、それを愛すべき島民のみなさんが緩くそして温かく演じて、とてもほっこりした気持ちになりました。

 

特に印象に残ったのは、牧師さんがウイスキーができるまでを語り、「これは神の魔法だ」と讃えるシーン。この牧師さん、結構飲まれていて、昨年の大河ドラマ「女城主 直虎」のいつも飲んでばかりの南渓和尚を思い出しました(笑)。また、ラストの結婚式で嫁いでいく娘2人が父親に感謝の言葉を言うシーンはもう涙涙でした…。父親役をスコットランドの名優グレゴール・フィッシャーさんが演じていて、味わい深い演技に魅了されました。

 

その他、ウイスキーが枯渇してしまい”No more whisky”と呟いて死んでしまう老人、座礁した船を目の前に安息日なのでウイスキー入手を控え宗教心を見せる島民、ウイスキーが楽しめず病で死にそうなご老人がウイスキーが手に入った途端に元気になるシーン(笑)、ウイスキーのありかを政府側に教えて島民から「ユダ」と罵られた酒場のマスターが名誉挽回で命懸けで政府側の追っ手の道を阻むシーン、息子の結婚に頑として反対していた母親が結婚式にサプライズで登場してウイスキーを飲むシーンなどなど。数々の名場面に溢れた素晴らしい映画でした。バグパイプやヴァイオリンなど、スコットランドの音楽も出てきます。

 

 

「本物のスコットランドを味わえる最高の一本だ!絶対に買いだ!」の映画評に大いに賛同できる素晴らしい映画でした!ウイスキー好き、スコットランド好き、家族愛がお好きな方は必見の映画だと思います!

 
 

 

(写真)今日は金曜日。この映画を観た後は、もうスコッチを楽しむ他ありません(笑)。 貨物船SSポリティシャン号に積まれていたスコッチの中の1銘柄ということで、バランタイン17年を選びました。私はウイスキーは山崎12年をこよなく愛しているので、スコッチはそんなに飲んでません。有名なバランタインも意識して飲むのはこれが初めてかも?熟成香を感じ、柔らかく甘く円やか。「スコッチのなかのスコッチ」と讃えられている完成度の高い一本、という解説に相応しい、素晴らしい味わいでした。

 

 

(追伸)スコットランド、まだ行ったことがなく、めっちゃ行ってみたい。昨年のザルツブルク音楽祭のモーツァルト・マチネで隣になったスコットランドの方にエディンバラ音楽祭のことを教えていただいたので、検討してみようかと思ったり。そう言えば、2月にはミンコフスキ/レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴルの素晴らしいスコティッシュ・シンフォニーも聴きました。もう第2楽章が羊だらけで(笑)。

 

(参考)2018.2.27 マルク・ミンコフスキ/レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴルのメンデルスゾーン

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12356300747.html