最高だったウィーン・フィルのニューイヤーコンサート!その余韻のもと、ウィーンのまちを巡りましょう。と言ってもこの日は泣く子も黙る1月1日。全ての美術館や観光名所が閉まっています。ならばすることはただ一つ。それは…

 

ウィーンのスイーツ巡りです!(笑)

 

まずはお約束でオペラ座裏のザッハーに。定番中の定番です。でも、カフェの前には長~い行列が!まあ、今日は時間があるので並びましょう。結局1時間並びましたが(笑)、途中カフェの中の外国のお子さまたちと窓越しに交流したり、楽しい待ち時間でした。

 

ここのカフェはメニューが新聞のミニチュアのようになっていて、とてもおしゃれです。さっと入れればまた別ですが、長い時間並んで入ると、もはやザッハートルテ以外をオーダーする選択肢はないような心境に(笑)。1時間待ちでありつけたザッハートルテ、めっちゃ美味しかったです!

 

 

(写真)ザッハートルテ(右)とウィーン・フィルのニューイヤーコンサートのプログラム

 

 

さあ、次のカフェへと参りましょう。ザッハーの次と言えば、定石ではやはりデメルです。オペラ座から王宮の方に移動しました。王宮前のミヒャエルプラッツはクリスマス市がまだ出ていて、ラッキーグッズを売っていたり、賑わっていました。

 

 

(写真)王宮前のクリスマス市

 

コールマルクトのデメルに着くと、ここも長蛇の行列!しかもデメルのカフェはホテルであるザッハーのカフェと違って、そんなに広くありません。これはザッハー以上に時間がかかるなと思い、諦めようかと思いましたが、デメルはコンディトライだからテイクアウトできる!と思いつき、何かケーキを買うことにしました。

 

例の猫の舌のチョコレートが沢山並んでいて、お店の中にいるだけでとても楽しい。カッコウの鳴き声が楽しいポルカ・フランセーズ「クラップフェンの森」に名前が似ていたのと、可愛らしい外観もあり、クラップフェンにしました。食べるところは…、近くのグラーベンに行けば、きっとそういう人のためにテーブルがあるでしょう。

 

 

(写真)グラーベン。モーツァルトも一時期この辺りに住んでいました。ウィーンは写真を撮ると、自然と観光客を乗せた馬がファインダーに入ってきます。

 

 

(写真)デメルのクラップフェン。白い粉砂糖がまぶされた揚げパン。中はアプリコットです。美味しい!

 

グラーベンにはニューイヤーの広告が沢山並んでいて、いい感じでした。こういうのを見ると、新年からもまた頑張って行こう!とより一層前向きな気持ちになります。

 

 

 

 

(写真)グラーベンにあったロマンティックなニューイヤーの広告

 

 

(写真)そしてウィーンのシンボル、シュテファン寺院。大きすぎて、全体像はカメラに収まりません。

 

 

お腹もかなり満たされてきましたが、まだ時間があるので、もう1軒行っちゃいましょう!次はケルントナーシュトラーセにあるハイナーのカフェにしました。ここもデメルと同様、皇室御用達のコンディトライです。

 

 

(写真)ハイナーのマローネトルテ。これもめっちゃ美味い!

 

この日は敢えてウィーンの代表的なカフェ(コンディトライ)を巡りましたが、ウィーンには日本では無名でも実力派の美味しいお店が沢山あって、スイーツ好きには天国のようなところです。

 

 

(写真)ケルントナーシュトラーセもいい感じに暮れてきました。

 

 
 

ウィーンのカフェ巡りを十分楽しめたので、夜のコンサートに向け、ホテルでしばし休憩。ニューイヤーは素晴らしかった、昨日のこうもりも最後だけだったけど楽しかったなど、うとうとしながら思い返していたところ、ハタと気付きました。

 

ん?こうもり?そうだ!そう言えば!

 

今回の旅程を組む段階でウィーン国立歌劇場のウェブサイトを見て、1月1日の演目もこうもりであること、そして開演時間は19:00であることをかろうじて覚えていました。聴きに行く予定のコンサートは20:00開演です。と言うことは…?

 

パブリック・ビューイングでこうもりを観れる!

 

休憩は十分したので、超特急で準備して、ウィーン国立歌劇場に行きました。よしよし、序曲に間に合いました!途中で抜けるので、椅子の席には座らず、一番後ろから立って観ることにしましょう。

 

 

 

(写真)ウィーン国立歌劇場のパブリック・ビューイングのこうもり。写真は序曲を演奏中で、指揮者やオケが画面に出てきます。指揮は読響でもおなじみのコルネリウス・マイスターさんです。ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートのNHKの番組に出演されていたヘーデンボルク直樹さん(チェロ)は、今年はニューイヤーは降り番で、こちらのこうもりの演奏に乗られていた形となります。なお、私はオペラやコンサートではホール内で写真を撮らないことをマイルールにしていますが(マイルールどころか、そもそも禁止されている)、ここは公道上のパブリック・ビューイングなのでOKとしました。

 

こうもりの序曲って、どうしてこんなに楽しいんでしょう?パブリック・ビューイングなので、もうノリノリで聴きました!隣のオランダの方っぽい男性もかなりノっていて、お互い目が合ってニンマリしたり(笑)。

 

(参考)J.シュトラウスⅡ世/オペレッタ「こうもり」序曲…の何と!ピアノ連弾版!

https://www.youtube.com/watch?v=2lnLQXwVOus (8分)

※アンサンブル・フロイデの公式動画より。リズムや抑揚の付け方がウィーンの雰囲気を伝える、とても魅力的なピアノです。

 

 

 

(写真)こうもりの続き。上の写真はアデーレが何とか舞踏会に行けないかと、叔母さんをダシにして嘘泣きをしているところ(笑)。

 

さすがに第1幕全部は時間的に無理ですが、第1幕で一番好きな、アイゼンシュタインとアデーレが舞踏会に行ける!と喜びを爆発させて踊り始める3重唱のシーン(下の写真)まで観ることができました。

 

 

さて、そろそろ時間です。コンツェルトハウスへと向かいましょう!(続く)