イタリアはヴェネト州の、大変高い評価を得ている実力派ワイナリー、アレグリーニの試飲会があったので行ってきました。

 

 

アレグリーニ スペシャルテイスティングイベント

(エノテカ 二子玉川東急フードショー店)

 

コルテ・ジャーラ・プロセッコ・ミレッジマート・ドライ2016

ソアヴェ2016

ヴァルポリチェッラ2016

パラッツォ・デッラ・トーレ2014

ラ・ポヤ2008

アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ・クラッシコ2006

 

 

私はイタリアワインは全くの門外漢。こういう試飲会でいろいろな種類のイタリアワインを比較しながら飲めるのは、本当にありがたいことです。奥深いイタリアワインの世界を探求すべく、喜んで参加しました。

 

アレグリーニは「ロミオとジュリエット」で有名なヴェローナ近郊のヴァルポリチェッラ・クラシコ地域のフマーネという地区を本拠地としています。ヴァルポリチェッラ、そしてアマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラが看板ワインです。

 

実はこの試飲会、当初はアレグリーニのアジア・パシフィックエリア担当マネージャーのアンドレア・ボッタレルさんが参加される予定でした。しかし、フライトのトラブルで到着できないことに…。ボッタレルさんが参加されないのは確かに残念ですが、フライトのトラブルはままあることなので、仕方ありません。ワインはもちろん楽しめるので、気にせずに試飲会に臨みました。

 

ボッタルレさんが参加されなかったので、替わりにエノテカのバイヤーの方が、アレグリーニの畑やぶどうなどの沢山の写真とともにプレゼンをされました。これがアレグリーニの魅力を十二分に伝える愛情のこもった素晴らし過ぎるプレゼン!あまりにも沢山の貴重な情報をいただき、ここでは到底書き切れませんが、いかにアレグリーニが卓越したワイナリーであるか、非常によく伝わってきました。

 

 

①最初はプロセッコ。日本でプロセッコが人気があるので、特別に作られ、先月初めて入荷したものだそうです。黄色に白のニュアンス、爽やかな甘い花の香り、味も酸味というよりは甘さがより前に出てきます。今週祝日の月曜のバロン・ド・ロスチャイルドのシャンパーニュの印象がまだ残っている中での試飲でしたが、シャンパーニュとプロセッコの違いがよく分かりました。

 

②次にソアヴェ。黄色、柑橘系のフルーティな香り、味もライムやレモンの印象で酸味を感じますが、ほのかな苦みも感じます。ガルガネカ100%ではなく、シャルドネを20%混ぜてバランスを取っていることが重要、という解説でした。確かにバランスの良いソアヴェ、という感じましました。

 

③次はヴァルポリチェッラ。ヴェネト州の赤の定番ワインです。色は健康的な赤。赤いフルーツの香りに加え、ボージョレのようなバナナの香りも感じました。味は意外にしっかりしていますが、甘くてスルスル入ります。美味しいワインです!

 

④続いて、パラッツォ・デッラ・トーレ。リパッソという作り方で作られたヴァルポリチェッラです。通常のワインを作る行程に、アマローネの絞りかすを混ぜて、2回目の発酵を行うのが普通のリパッソ。それをアレグリーニでは、アマローネの絞りかすでなく、アマローネにするぶどうそのものを混ぜて作るのがポイント、とのことでした。よりアマローネの濃厚な要素をストレートに味わえるワインです。

 

色は③よりも濃く、香りはドライプラムやチョコレート、味は奥深い味わいで、綺麗な甘さを感じます。実はそこまでは③と値段が変わらなかったりするのですが、これ、めっちゃ美味しいかも!

 

⑤続いて、ラ・ポヤ2008。このワインの畑の写真を見せていただきましたが、真っ白な畑でビックリ!ヴァルポリチェッラの主要品種のコルヴィーナ100%で最高のワイン作ろうと、石灰質の最高の畑を選んで作られたワインです。

 

色は④と同じく濃い赤、フチは熟成でやや薄くなっています。香りは繊細で熟した果実の香りですが、複雑さはリパッソのためか④の方があるかなと思いました。味はシルキーで繊細なタンニンが隠れています。ブラインドだとブルゴーニュとよく間違われる、20~30年熟成できるワイン、とのことでした。これも非常に印象的なワインです。

 

⑥最後は本日の目玉のアマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ・クラッシコ2006。アマローネは取れたぶどうをすぐに絞らずに、乾燥させて水分を飛ばし、シワシワになったぶどうからワインを作ります。なので、甘くて濃厚なワインができ上がります。色は濃厚な赤。香りは非常に甘い香り。味は甘味や旨味が十分に出ています。

 

今週も何とか乗り切った一週間、開始時間ギリギリに飛び込んで、空きっ腹にワインが入ったので酔いが回り、この辺りはかなり怪しくなり、感想もおおざっぱに…(泣)。本当にごめんなさい…。なお、コルヴィーナ種は皮が厚く、かびに強いので、こういう作り方ができるそうです。アマローネ、久しぶりに飲みましたが、やっぱり抜群に美味しいですね。

 

 

アレグリーニは、パラッツォ・デッラ・トーレやラ・ポヤを作られた先代のジョバンニさんから、現在は娘のマリリーザさんに受け継がれています。マリリーザさんは「伝統と革新」をとても大切にしている、ということでした。伝統と革新、何となく、現在のバイロイト当主のカタリーナ・ワーグナーさんを思い浮かべます。

 

その伝統と革新による、アレグリーニの素晴らしいワインの数々。非常に楽しめた試飲会でした!そして、アレグリーニの方が参加されなかったのは残念でしたが、それを補って余りある、バイヤーの方の非常に素晴らしい解説!災い転じて福となす、という言葉はこういうことを指すのかな?、と思いました。実は試飲会の定員40人のところ、トラブルもあってか、結局参加されたのは10人ほどでしたが、本当に心からワインが好きな方々が集まられていたように思いました。

 

そして、そんなワイン好きの方々にサプライズが!何と、ボッタルレさんからのプレゼント、ということで、ソアヴェとアレグリーニのワインオープナーをお土産にいただいたのです!めっちゃ嬉しい!ボッタルレさん、ぜひまた今度、アレグリーニの試飲会でお会いしましょう!これも何かのご縁なので、引き続き、アレグリーニのワインを楽しんで行ければと思います!

 

 

(写真)お土産にいただいたソアヴェとアレグリーニのワインオープナー。あっ、もちろん、これとは別に、アレグリーニのワイン、ちゃんと購入しました!ぜひヴェローナならではの、ロミオとジュリエットのコンサートやバレエ、オペラの後で開けたいと思います!