楽しかったサン・マリノからバスでリミニに戻りましたが、せっかくリミニまで来たので、そこから列車で1時間のラヴェンナを訪ねました。ここはビザンチン美術の花咲いた古都。モザイク美術の宝庫で、初期キリスト教建築群が世界遺産になっています。オペラが好きな方は、ムーティがラヴェンナ音楽祭に登場することで名前を聞かれたことがあるかも知れませんね?



(写真)まちの中心ポポロ広場にある市庁舎。2本の円柱の上には、ラヴェンナの守護聖人、聖アポッリナーレと聖ヴィターレの像。ラヴェンナは欧州文化都市2019年に立候補していて、最終選考のイタリア6都市に残っているそうです。


(写真)サン・ヴィターレ教会。「ユスティニアヌス帝が宮廷人を従えた図」「テオドラ妃と随臣・侍女たちの図」などのモザイクがあります。


(写真)ガッラ・プラチーディアの廟。「良き羊飼いの図」「水盤から水を飲む白い鳩の図」などのモザイクがあります。


(写真)ダンテの墓。ラヴェンナはフィレンツェを追放されたダンテが最後に落ち着いたまちで、「神曲」をここで完成させています。ダンテはラヴェンナのモザイクを称賛し、「色彩のシンフォニー」と表したとのこと。


(写真)ネオニアーノ洗礼堂。円天井にキリストの洗礼と十二使徒がモチーフになったモザイクがあります。近くの大司教博物館のサンタンドレア礼拝堂には「蛇と獅子を踏みつける救世主キリスト」などのモザイクがあります。


(写真)サンタポッリナーレ・ヌオーヴォ聖堂。「東方三賢王と22人の聖女たちが聖母子に貢物を捧げる図」「貢物を手にした26人の殉教者がテオドリック王の宮殿からキリストのもとに向かう図」の長大なモザイクがあります。


 さて、ラヴェンナで最も見事と言われるモザイクは厳密にはラヴェンナでなく、お隣のクラッセというまちにあります。バスで移動すること20分ほどでクラッセに到着。


(写真)サンタポッリナーレ・イン・クラッセ聖堂。「キリストと12使徒を表す羊」のモザイクは見事の一言。


 最後の「キリストと12使徒を表す羊」のモザイクは特に素晴らしいもので、天に祝福を与えるキリスト、中央にキリストの顔のある十字架、十二使徒を示す12匹の羊を従えた第1司教聖アポッリナーレを中心に、大天使ミカエルとガブリエル、預言者モーゼとエリア、聖マタイなどが揃い、いつまでも眺めていたくなります。



 と、私は建物の中の写真は撮らないので、外の建物の写真ばかりで本当に恐縮ですが…、googleで”ravenna mosaics”で画像検索すると、その素晴らしいモザイクが沢山でてきますので、ご興味のある方はぜひご覧になってみてください。