明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。みなさまにとって今年が良い年であるよう、心より祈っております。


 さて、昨年末は何かとバタバタと忙しく、寒くなったこともありピアノの練習もすっかりお預け状態に…。そんな中ではありますが、年末の休みを利用して、イタリアを旅してきました。目的は生誕200周年のヴェルディのオペラと縁の地。イタリアでのワーグナーにも注目です。これから旅の状況を少しずつアップしていきます。


 羽田発の深夜便のフライトでフランクフルトに入り、ミラノへ。ミラノから鉄道でまずはジェノヴァに入りました。

 ジェノヴァ。この言葉から、みなさまは何を連想しますか?ヴェネツィアと並ぶ港町でしょうか?あるいはバジリコの入った緑色のパスタ、ジェノベーゼ?私は大好きなヴェルディのオペラ、シモン・ボッカネグラを真っ先に思い浮かべます。

 オペラでは、プロローグはジェノヴァのサン・ロレンツォ教会とフィエスキの館のある広場、第1幕第2場~第3幕はジェノヴァの総督官邸、と場所の設定がされていますが、サン・ロレンツォ教会と総督官邸であるドゥカーレ宮殿は、まちの中心のフェッラーリ広場のすぐそばのマッテオッティ広場にありました。

 ここでシモンが”E vo gridando pace! E vo gridando amor!”(わしは叫びたい、平和を!わしは叫びたい、愛を!)と感動的なアリアを歌うのを想像すると胸が熱くなります。


(写真)ドゥカーレ宮殿


(写真)サン・ロレンツォ教会


 ジェノヴァはシモン・ボッカネグラが第2幕でヴェネツィアとの和平を説いたように、当時ヴェネツィアとともに二大海洋共和国として君臨していました。16~17世紀には、豪華な館が競うように築かれ、それらが今も残されており「レ・ストラーデ・ヌオーヴォとロッリの邸宅群」として世界遺産になっています。

 それらの館の1つのスピノーラ宮殿の中を見学しましたが、シモンの行方知らずになった娘であるマリア(アメーリア)を拾ったグリマルディ家が宮殿の最初の主とのこと。中では様々な絵画とともに、グリマルディ家を含む家系図も展示されていました。


(写真)スピノーラ宮殿


(写真)「赤の宮殿」の屋上からのジェノヴァのまちなみ


 ジェノヴァはクリストファー・コロンブスの故郷(定説)でもあり、コロンブス像や復元された家がありました。また、ジェノヴァ水族館はヨーロッパ最大の近代的な水族館とのことで、イルカ、アザラシ、ペンギンなどの大きな水槽がいくつもありました。巨大なマナティがのんびりゆっくりキャベツ(レタス?)を食べていたのが印象的でした。


(写真)プリンチペ駅前のコロンブス像


(写真)親子連れで大変賑わっていたジェノヴァ水族館


 夜のオペラに備え、観光はこのくらいで切り上げました(続く)。