ザルツブルク音楽祭は、(主に)ウィーン・フィルの演奏のもと最高の歌手たちが熱演を繰り広げるオペラ、世界の名だたるオケが登場するコンサートと、とても魅惑的な音楽祭ですが、私がもう1つ楽しみにしているのは、毎週土曜日と日曜日の11:00からモーツァルテウムで演奏されるモーツァルト・マチネです。やや小ぶりのモーツァルテウムのコンサートホールで、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団によるオール・モーツァルトの小粋なプログラムは本当に愉しいものがあります。

 さて、朝食の後、11:00の開演時間までにはまだ時間があるので、旧市街を一通り散歩し、モーツァルトの住居に向かいます。ここはイアホン・レシーバーが充実していて、モーツァルトを体感するには絶好のポイントです。

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               (写真)朝日に輝くモーツァルト像

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       (写真)モーツァルトの生家。1FのSPARには何度もお世話に。

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              (写真)ザルツブルクにもアヒル出現?

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       (写真)モーツァルトの住居。17歳の時に生家から引っ越した。

 ところが、入ってみると、展示内容が変わり、日本語のイアホン・レシーバーもなくなっていました…。どうやら、展示内容を切り替えている過渡期のようです。今の展示内容はモーツァルトの肖像画の特集で、いろいろな肖像画がありますが、実はニセものも多いというやや学究的な内容でした。寝ぼけた頭に英語のガイドはさっぱり入ってきませんが、沢山のモーツァルトの肖像を見て元気になりました。

 さて、時間になったので、モーツァルテウムに向かいます。指揮・歌手・オケ・曲目は以下の通りです。

  Ivor Bolton, Conductor
  Elena Moșuc, Soprano
  Mozarteum Orchestra Salzburg

  WOLFGANG A. MOZART • Symphony No. 34 in C, K. 338
  WOLFGANG A. MOZART • "Mia speranza adorata"! –
   "Ah non sai qual pena sia",
   Recitative and Aria for soprano and orchestra, K. 416
  WOLFGANG A. MOZART • "Misera, dove son" – "Ah! non son io che parlo",
   Recitative and Aria for soprano and orchestra, K. 369
  WOLFGANG A. MOZART • "Vorrei spiegarvi, oh Dio!",
   Aria for soprano and orchestra, K. 418
  JOSEPH HAYDN • Symphony in D, Hob. I:104 – "London" Symphony No. 7

 ザルツブルクの朝に聴く、モーツァルトの軽快な音楽。この上ない喜びです。9月にミラノ・スカラ座とともに来日しジルダを歌うエレーナ・モシュクさんのソプラノも素晴らしい。最後は珍しくハイドンでしたが、勢いに任せない何とも雅なハイドンで、ロンドン・シンフォニーの別の魅力を届けてくれます。

 素敵なコンサートが終わり、ウキウキした気分のままにランチに繰り出して…、と行きたいところですが、この日はそのままザルツブルクの駅に直行、ウィーンに移動します。その訳は?この日の後半に続きます。