先週、設計課題の最終講評会があった。

いつもと違ったのは、自分は観客として参加したってこと。

発表を聞いてみたいという気持ちだけで聞きにいったのであるが、

意外と違うところから感じたことがあった。

最初のエスキスの前に体調も良くなくて準備もよくできてなく、

このままくたくたになっていくよりは、研究室の仕事なり英語の

勉強なり、他のいろんなことをやった方がいいと思ってやめる

ことにしたのだった。

けど、講評会を聞いていたら、俺もやった方がよかったかも...と思ってしまった。

課題の期間中、自分もギャラ間の仕事で忙しかったり、決して無駄な

時間を過ごしたとは思わなかったが、

やはり何かをやりきった人のほうが自分より偉く見えてしまった。

また、当時には課題の趣旨が良く理解できていなかったせいか、自分があまりにも複雑に解釈したようで、何とかやってみたら面白いことができたのではないかと今更思った。

こういう気持ちを時間が経ってまた忘れないように、忘れないうちにここに書いておく。

ie


初めて自分で買った建築の本。

もう手に入れてから二年近く経っているが、

読み終わったのは先週の夜だった。

最初の頃はどうだったか良く覚えてないけど、

今読んでみるとそこまで難しい話もなく、

スムーズに読んで行けたのに未だ読み終えて

いなかったことに自分の甘さを感じる。


「建築はただ空いている無ではなく、詰められた空である。」

という文書から始まったこの本は、

建築の読み方、つまり建築を分析し理解する方法に関する内容だった。

建築家が意図した感動を自分で読み取るようにならないといけない。

そこで自分は動線、そして建築の詳細の要素の重要性が分かった。

さらに、ル・コルビュジエの凄さについても改めて教えてくれた。

何も知らずに選んだ本だった割には成功だったと思う。


最近、就寝前に読書することを毎日実践中です。


今回生まれて初めて実質的な仕事をすることになった。

建築に関する企画展示会が毎回行われる「ギャラリー・間」で今年の夏、毎年仙台メディアテークで行われる「卒業設計日本一決定戦」の展示会を開くということになり、

その会場のレイアウトをうちの研究室で担当することになった。

5月の初めごろからミーティングを重ねてきて、まとまった案を資料化する作業を先週の週末から行い、ようやく昨日の昼ごろに第一案として企画書を展示会の方に送ることができた。

ミーティングから企画書の作成まで、なかなか慣れていない仕事ばかりだったせいで、未熟な所が多く思ったより作業にも時間がかかってしまったと思うが、

実際に自分の意見が反映され自分の手で作った資料がそのまま向こうに送られる、という十分やる気の出る仕事だったと思う。

昨日その資料が展示会側にだけではなく、他の先生たちを含めいろんな方に送られることを見て、もっと責任感を感じるようになった。

いつ頃向こうから返事が来て次の作業を進めていくことになるかまだ分からないが、そのときはもうちょっとうまくいけるように頑張りたい。



12日、遠藤秀平さんの講演会が大学で行われた。

まだまだ建築の知識が足りない自分は今回の講演会で初めて遠藤という建築家を知った。

「建物の要素を一体化した建築」「重力を用いた建築」のように、

遠藤さんははっきりした自分のスタイルを持った建築家だった。


    endo


そのようなコンセプトは、写真のように壁、屋根、床を一つの帯でつなぐことで実現化されている。

また、空間も内部と外部がうまくつながっていた。

しかし、写真のトイレの場合のように積層されない小規模の建築ではうまくいっているように見えたが、積層された場合には荷重を支えるための柱や梁を所々に入れることによって美観が悪くなったこともあった。

それでも、誰でも遠藤さんの建築はこうだと特徴をいえるような、自分なりの建築を続けていることはさすがだと思った。


HRDっていう言葉を聞いたことはあったが、どういうものなのか分かったのはこの間の本江さんの授業のときであった。

Dynamic Rangeというのは、最も明るい部分と最も暗い部分の比の事で、HDRIは、Dynamic Rangeが非常に高い現実の世界をありのままに記録する事が出来ることである。

しかし、ありのまま記録できる装置はまだなくて、露出を変えた複数の写真を撮って合成する必要があるそう。


   HDR1


実際写真を撮ってみると、上の写真のようには絶対ならない。

あのように、雲の形が綺麗でありながら、遠くの建物と近くの建物が全て鮮明に見えるように撮ることはできない。


   HDR2


このように暗い部屋の中で隅々まで綺麗に撮ることもできないと思う。

上記のように露出を変えた複数の写真で合成しないとこうにはならない。


カメラで目に見えるようなきれいなそのままの様子を撮れないのは、人間の目の画素数(数えられないだろうが...)が比べられないほど高いからだと思っていたが、それよりも、その原因はDynamic Rangeということにあるのかも…

確か、このようなきれいな写真が撮れたらうれしいだろう。

しかし、二つの写真を見るときれいだとは思うが、少し違和感を感じる。

普通の写真よりこのHDRI の写真が、現実の世界、即ち俺らが目で見ている世界に近いということだが、

今まで見てきた写真のせいなのか、どうしても加工された写真あるいは描いた絵のような感じがしてしまう。

無意識で写真は写真、現実は現実という風に分けてみるようになっているのかもしれない。


近いうち、HDRI の写真を実際作って、目に見える現実と比較してみたい。


「仙台メディアテーク」


 smt3           


仙台にはじめて来て、

知り合いの人にある図書館に連れて行かれて、

2年生になってから建築を習い始めてから、

その建物が非常に有名な建築だっていうことを知り、

さらに、伊東豊雄という有名な建築家が設計した

ということが分かってきた。

最近になっては、

そこでは本当に様々なイベントなどが行われており、

実際今年の「卒業設計日本一決定戦」に行っては

全国からも大勢の人が集まるんだと感じた。


 smt1


今回の藤森さんによる設計課題は、

メディアテークに隣接した緑を取り込んだ文化施設を

つくるということである。

だいぶ遅れてしまったが、

昨日改めて敷地の周辺を見に行ってみた。

確かに、定禅寺通り沿いに緑があふれた建物が

あって欲しいなと、あったら似合いそうだなと感じた。

敷地はメディアテークのすぐ隣の所に決めて、

より緑に囲まれた中でメディアテークが浮かび上がる

ようにしてみたいなと思ってる。とりあえずは…


 smt2  

もう一つ、まさに春って感じられるとても暖かい昨日の

昼であったが、メディアテークの一階の壁の半分ぐらいが

上げられていた。すごく外に対して開いた感じで、

ガラス張りの壁であってもあるのとないのってこんなに

違うんだと感心した。



まだまだ努力が足りなかったようだ。

前セメスター、阿部さんのスタジオのときにも言われたことがあるが...


「図面を見るときには常にそれがどのような空間になっているのか

 写真と比較しながら考える、 

 そこを実際歩くように平面図を見ていく、

 建築の巨匠の図面を見ながらそれがなぜいいのか

 分かるように考える、

 有名な建築を見に行ったときにはそこのいいところを見つけ出して

 自分なりの評価・解釈をする、

 普段生活するときにも周りの空間を常に意識して考える」

など…


このような努力もしてみてないのに、

自分は向いていないと、センスがないと心配していては

いけないということだった。

この前にも何人かに

「センスというのも、元々持っている人だけではなくても、努力によって誰でも身につけることができるもんだ」

といわれたように...

常に意識しながら、考えながら、頑張ってみるものだと思う。


以上、先週阿部さんとの面談のとき感じたことでした。


いろいろ問題があった一回目のゼミの発表だったともう。

何よりも調べることだけに集中しすぎて、実際自分で考える時間が少なかったのだ。

あと、終わってから考えてみると、頭の中でよく整理されていなかったのか、

少し勘違いをしていたみたい。

位置情報システムによって空間がどう変わるのか、建築をどう変えられるのか、

について考えていたのだが、

位置情報システムから分かるのは何なのか、それのどういう点に着目して建築に活かすべきか、という、

位置情報システムから得られるものに対する解釈というん

だろうか...

こういうことに対するのが自分の中でちゃんと整理できて

いなかったと思った。

水曜日まで具体的な建築での提案まで持っていけるかが

ちょっと心配...

「そういうスキームと,時空間ポエマーで考えているのとは,環境と人間の間で情報をやりとりする際の問題の立て方が全然違う。ポエマーでは,環境にはすでに豊かに情報があるにもかかわらず,人間はそれに気づかないか無視している状態にあると前提している。ケータイのようなデバイスを持つ人間に,その情報収集機能の利用を促すイベントを契機として,「環境そのものの中に価値ある情報を探索し発見し解釈して利用する能力」を拡張する機会を提供しようというのである。」

http://www.motoelab.com/blog/20031214225811.html


本江さんのブログでGPSのついて検索してたところ、

「時空間ポエマー」に関するこのような内容を見つけた。

「時空間ポエマー」というのに関して自分が考えたのは、

最近の技術の発展のすごさ、一般の人が参与できるイベント、地図の新しいあり方、場所の情報収集の新しい仕方などでとどまったのだが

このような意味を持ったものであった。



水曜日、本江先生の一回目の大学院生の授業を聞いてみた。

授業の中で最も印象に残ったのが、「時空間ポエマー」という本江さんのプロジェクトだった。

GPSカメラ付のケータイを用いてある決まった範囲内の地域で撮った写真を、地図の上にディスプレイする。

詩人に憧れてて「ポエマー」(pomer)という名前をつけたそうだが、

「時空間」っていうのは、「その時間にその場所で」っていう意味が含まれているのかな…

     poemer

これは、最近の携帯電話の普及、GPSの技術の発展、ネットワークシステムの発展によって実現できるものだそう。


GPS、GIS、ナビゲーションなど…

このようなシステムがどのような空間の変化をもたらすのか、

そして、建築空間の中でどのような実用的な活用方法があるのか。。