0.


止まない雨はない、とはよく言ったものだ。


雨が降って、降って、止まない夜。


両親の訃報が届いた。



『R to F』



―むかしむかし、とおいむかし。


あるところに、それはそれはかわいいしまいがいました。


しまいはりょうしんにとてもかわいがられていましたが、おなじむらのにんげんにはうとまれていました。


そのしまいは、そのむらのにんげんでなく、ちがうしゅうきょうにぞくしていたのです。


そしてあめがふっていたあるよる、そのしまいのりょうしんがしんでしまいました。


いかりくるったむらびとが、そのしまいのいえをおそったのです。


りょうしんは、しまいをかばってしんだのでした。


しかし、りょうしんがいなくなってしまったしまいは、むらびとからいじめられはじめました。


いじめはどんどんはげしさをまします。


しまいはけついしました。


おとうさん、おかあさんたちのかたきをとろう、と。


かたきをとることだけをいっしんにかんがえ、いのりつづけ1かげつ。


おねえちゃんはこうもりのつばさと、うんめいをあやつるのうりょくをえました。


いもうとはほうせきのようなきれいなつばさと、すべてをはかいするのうりょくをえました。


そして―



1.


「咲夜。咲夜は居るかしら?」


「どうなさいましたか、お嬢様」


「紅茶のお代わりをお願い。それとその堅苦しい敬語、なんとかならないの?」


「はぁ・・・。しかしお嬢様、お嬢様と敬語でお話をするのは私のポリシーみたいなものでして」


「咲夜・・・。そんなポリシー捨てちゃいなさいよ・・・。」


「いや、しかし・・・」


「んー・・・じゃあ命令よ。敬語でいいから、硬すぎるのはやめなさい」


「はい、お嬢様。ではお茶をご用意しますね」


ギー・・・ガチャン。


扉の閉まる音だけが部屋に響く。


「なんとかならないものかしら。咲夜の硬い敬語・・・それと・・・」


レミリアは思う。


早く雨は止まないものか、と。



2.


「今日も暇だなぁ・・・」


お姉さまはきっとお茶をしている時間だろう。


時計の針は午後3時を指していた。


毎日きちっと3時にお茶をするお姉さま。


そんな子供っぽさが、少しかわいく思えてくる。


「お姉さまのところに行こうかなぁ。どうにかならないかなぁ、この暇な時間・・・それと・・・」


フランドールは思う。


早く雨は止まないものか、と。





短いものにするつもりだったのに・・・続くだろうか・・・終わるだろうかorz


ちなみに、文の流れは『付喪堂骨董店~不思議取り扱います~』なんです。わかりましたかね?