かつて、とあるカトリック信徒が、
自身の所属する教会の司祭に、
こんな質問を寄せたことがあったそうな。
「自身が飼っているペットに、
洗礼を授けることはできますか?」
さて、その質問を受けた司祭は、
困ってしまいました。
なぜなら、この質問に限ったことではありませんが、
現代のカトリックの価値観の根源となるのは、
まずは聖書。次に公会議。
ところがこの二者のいずれにも、
動物の受洗について言及した箇所はありません。
その質問を受けた司祭は、
考えた結果、こう回答しました。
結論としては、
動物がカトリックの洗礼を受けることはできません。
なぜなら動物には、カトリック信徒として必要な、
聖書や典礼の意味を理解したり、
信徒としての自覚を持ったりするに足る知性がないから。
なるほど、言われてみれば納得できる説明のような気がします。
さて、動物が洗礼を受けることができないのは、
前述の通りですが、その質問を寄せた人にとっては、
大事なペットも当然、家族の一員ですから、
宗教を同じくしたいとの意図での質問だったのでしょう。
ペットはカトリックの家族の一員として、
カトリックの文化や習慣の中で暮らすことはできても、
洗礼を授かことはできない、と言ったところでしょうか。
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