■日曜劇場『流星ワゴン』のこと
重松清さん原作の【流星ワゴン】がドラマ化されると知り、放送開始前からワクワクしていました。以前ドラマ化された【とんび】も、期待を裏切らない素晴らしい内容だったし、今回もきっと感動がたくさんあるだろう・・・と期待はドンドン膨らんで・・・。娘たちも楽しみにしていて、初回から3人でしっかり番組を見ました。初回こそ、息のむ展開に、お~っ!と、色々突っ込みながら見ていましたが、今回は主人公が、人生失敗してボロボロになってしまっている中年男性。会社はリストラされて奥さんには出て行かれて離婚届を突き付けられ、息子は引きこもりの家庭内暴力・・・。そんな暗いエピソードがバン!と出てきて、正直、あまりの重い内容にワクワクはしぼんで行きました・・・。(´・ω・`)もちろん、ストーリー構成はとても良くできていて、感心する内容なんですけど、主人公があまりにも気の毒で・・・。ところが、ここに現れるワゴンに乗った親子と、その彼らに連れられてタイムスリップした過去の世界で出会った、自分と同じ年の父親・・・チュウさん。彼らとの過去をたどる旅で、気づかなかったいろんな大切なことに気づき、人生やり直しはできなくても、何かを変える事は出来る・・・と、そんな期待で、毎回番組を見られるようになりました。このドラマでは、息子である主人公と同い年の父親として現れる【チュウさん】の存在が、とにかく圧巻です!!香川照之さんがチュウさんを演じていますが、彼の演技力のうまさに、ドンドン引き込まれます。もちろん、原作の設定上も、魅力的な人なのでしょうが、とにかくキャラが立っていてすごいのです。父と子の確執と、それぞれの後悔。それを変えたくて、こんな起こり得ない事が現実化されている・・・という不思議な設定。人は、だれでも、多かれ少なかれ、自分の人生に何らかの後悔・・・があったりするものですよね。人生で起こってしまった現実は変えられないけど、その過去の起こった出来事に対する見方が変化すれば、その後が変わって行く可能性はある・・・。そんなことをテーマにしているのかなって思います。私は原作は読んでいないのですが、ドラマでどらくらい「何か」を感じる事ができるか・・・、それを楽しみに毎回見ています。そろそろストーリーも終盤戦のようです。主人公や、家族、父親であるチュウさん、そして本当は事故で死んでしまっているはずの謎のワゴンの親子・・・は、どんな結論にたどりつくのでしょう・・・。親子の関係、夫婦の関係、友達との関係・・・、真実がわかりにくいけど、誰もが一番大切な人との関係を少しでも良くしたい・・・そう思っているはず!そんな期待を持ちながら、最終回まで、楽しみにして見たいと思います。チュウさんの、セリフの中にちょくちょく入る「あきらめたらいかん」「正面からぶつかって行け」という人生訓は、いつもハッとさせられますよ~。【朋輩】という言葉と、そのチュウさんなりの定義も、とってもかっこよくて素敵です。登場する時の格好は、お世辞にも、「かっこいい」とは言えないだっさい格好なのですが、言う事がとにかく熱くて、かっこいいのです!まだ、ご覧になっていらっしゃらない方は、是非是非、日曜ドラマ劇場9時から、見てみて下さいませ~♪